長引く避難生活において懸念されている健康への影響。特に食糧事情においては、毎日確実に入手できるかわからないという地域もあり、被災者の中にはエネルギー節約のために、できるだけ動きたくないという方もいらっしゃるようです。
しかし、「動かないのは大変危険なこと」だとして、東北大学大学院医工学研究科健康維持増進医工学研究分野の永富良一教授は懸念しています。
19日東北大学のサイトに掲載された永富教授の見解によると、「一日中動かずに布団にくるまっている方は体を動かさないと新聞やテレビでも報道されているエコノミー症候群、廃用症候群、生活不活発病、筋肉減少症に陥る可能性がある」と警告しています。いったい、どのような影響が身体に出てくるというのでしょう。
廃用症候群というのは、「使っていない筋肉が徐々に萎縮すること」なのだそうです。これは、筋肉減少症(サルコペニア)といわれるもので、宇宙飛行士が無重力のために筋肉が衰えてしまうのと同じ現象だと教授は説明しています。その結果、ますます動けなくなったり、さらに動くのが億劫になったりして悪循環になるのだそうです。
特に一日中ふとんから出なかったり、一日中座って足を腰より下げた状態で動かさないでいると、血液の循環が滞って血液が一部で固まり血液の詰まりをもたらすエコノミークラス症候群になりかねないのだとか。
では、そうならないためにどうすればよいのでしょうか? 教授が記す防止方法によると、「立ったり座ったりするだけでも違います。もし避難所であれば、食料の配給後や並んでいる間にでも皆さんでラジオ体操や「てっぱん体操※」あるいはスポーツの前に行う簡単なストレッチングなど何でも結構ですから少なくとも一日一回以上行うとよいでしょう」とのこと。
また、「脱水にならないように水分補給を忘れずに。トイレにいくのが面倒で水を飲まないのも危険です。トイレに行くのもよい運動になります」として、十分な水分補給をするように注意を促しています。
どうしても体操ができない方は、ふとんから出て立ち上がり、少し歩くだけでもずいぶん違うそうですよ。少しでも体を動かすことにより、低体温対策にもなりうるそうです。元気な方も気分転換になるので、みんなで声をかけ合って簡単な体操をするように心がけましょう。
※「てっぱん体操」…NHK連続テレビ小説『てっぱん』のオープニングで流れるダンス。認知症の予防にもなるとして医学的な視点からもこの体操が注目されている。
(文:ricaco)
参照元:東北大学大学院医工学研究科・医学部(http://bit.ly/eSOmFN)
参考:てっぱんダンス教則映像(http://bit.ly/cI9VOJ)



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