ブティックやデパートへ足を運んで、気に入った服があれば購入前に試着するのはごく普通のこと。似合えば買いたいところですが、ネットなら同じ服がもっと安く手に入るかもしれません。

オーストラリアではネット購入する人が多いそうですが、おかげで国内の服飾業界は打撃を受けているようです。そのため、豪州では一部のブティックで試着料を徴収するようになりました。これは一体どういうことなのか? 豪ニュースサイト「daily telegraph」や米ビューティーサイト「Fashion Etc」が伝えています。

試着料を課すことにした背景は、景気後退による国内の服飾業界の売り上げ低迷と、同じ商品が安く購入できる海外ネット通販への人気の高まりがあるようです。ちなみにネット通販が安い理由は、物品サービス税や関税がかからないためです。
スキーウェアの専門店は、スキーブーツなどを試着する際に50オーストラリアドル(約4400円)の試着料を課すことを決めました。試着料は購入した場合には払い戻されるそうです。

オーストラリアのスノースポーツ業界を取り仕切るヘンリー・エリックさんによれば、店頭にはスノーブーツの試着に専門家のブーツ・フィッターが常駐しており、スノーブーツの相談から試着まで2時間ほどかけてサービスをしているのだそうで、試着後に同じ商品を海外のサイトで購入されてしまえば「大きな打撃になる」と話しています。

また、インターナショナル・ファッショングループの最高経営責任者のデビッド・メンデルさんも国内の服飾業界の売り上げ低迷という事態を重く見ています。豪連邦政府に関税に関する申し立てをしたそうですが、好ましい回答は得られませんでした。

このため、オーストラリアのアパレル関係の小売店では試行錯誤が続いています。顧客のために店頭でパーティーを開いたり、来店した客には店頭でしか手に入らないサービスなどの付加価値をつけた取り組みを行っている店も少なくないのだとか。

日本では海外の通販サイトから購入すると高くついてしまうことが多いため、あまり実感は湧かないけれど、国内サイトで販売されているものであれば店頭で購入するよりもネットで買ったほうが安くなることがあるのも事実です。それにしても、一国の経済に打撃を与えるほどのネット通販の広がりには驚きを隠せません。

(文=sweetsholic)
参照元: dailytelegraph.com.au, fashionetc.com