[公開直前☆最新シネマ批評]

映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今週のピックアップは本日8日公開の映画『アイ・アム・ナンバー4』。『アルマゲドン』などアクションメガ盛り映画で有名な映画監督、マイケル・ベイがプロデュースした作品です。

本人は『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』で忙しく手がけられないため、『イーグル・アイ』のD・J・カルーソが監督を担当。主演はアレックス・ペティファー。映画ファン、特に英国美少年好きなら「どっかで聞いたことがある名前……」ではないでしょうか。
アレックスの映画デビューは2007年『アレックス・ライダー』。ユアン・マクレガー、ミッキー・ロークと共演し、なんとタイトルロールを演じたのです。当時の彼は金髪の超美少年。映画誌には美麗グラビアがドン! と掲載され、「こ、これは超人気でそう!」と、新しいスターの誕生を予感させたのでした。

しかし、作品が小品だったせいか、オーランド・ブルーム、古くはレオナルド・ディカプリオ、リバー・フェニックスのときのような大ブレイクには至らず。というか、後追いもされず、すぐ忘れられちゃったのです。

子ども時代からモデルだった彼はまたモデル業界に戻り、バーバーリーなど超一流のブランドで活躍し、再びスクリーンに。英国とはおさらば(!?)し、堂々ハリウッドでやっていく決心をしたようです。

そして『アイ・アム・ナンバー4』に出演。この映画のアレックスはすっかりたくましく、男っぽい青年に成長しておりました。本作は世界に散らばった9人の選ばれし者が、ナンバー1から次々に殺されていく物語。アレックス演じるジョンはナンバー4。彼は自分の特殊パワーを制御することができず、怒りがこみあげるとパワーが溢れてしまう。命を狙われながらも、同級生との恋も描き、青春アクション映画として楽しい仕上がりです。

この映画で恋人役だったダイアナ・アグロン(TVドラマ「glee/グリー」)とは、リアル・カップルになったが婚約寸前で破局。下半身になぜか「Thank you」「アレックス」というタトゥーを入れているなど、セレブニュースにも取り上げられるようになり、すっかりハリウッド期待の若きスターとなりつつあるようです。

この映画のスクリーンテストの話がきたとき、ちょっと尻込みしていたという、わりと小心者のアレックスですが、D・J・カルーソ監督は「僕はそんな彼の脆弱性がよかったんだ。ダイナミックでパワフルだけど、どこか弱さがある。そこが役にピッタリだと思った」と語っている。今度こそスター街道ばく進か? 出演作も待機中の英国の新イケメンスター! スクリーンでじっくりご鑑賞ください。

(画ライター・斎藤香)



『アイ・アム・ナンバー4』
劇場公開日 2011年7月8日

監督:D・J・カルーソ
キャスト:アレックス・ペティファー、ティモシー・オリファント、ダイアナ・アグロン、テリーサ・パーマー、カラン・マッコーリフ、ケビン・デュランド
製作:マイケル・ベイ
原作:ピタカス・ロア
配給:ディズニー
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