【第19回 家庭的な部分をゴリ押ししない、ズボラ料理で勝負しよう】

意中の男性と何度かデートを重ね、ついに自宅に招くことになったとしましょう。時間帯は夕刻。このままお酒に酔わせてベッドに誘い込めば、あとはこっちのもの……と、ほくそ笑む前に、おさえておきたいポイントがいくつかあります。

まずは掃除ですね。室内やキッチンは、言うまでもありませんが、気をつけたいのが便器です。私たち女性は、立って用を足すということがありませんから、普段は便座おろしっぱなしの人が多いでしょう。日常のトイレ掃除の際も、便器のフタや便座表面は念入りに磨いても、便座をあげて裏側も掃除する、ということを忘れがちになってはいませんか? 男性は、立って用を足します。カレが便座を持ち上げた際に見える部分が汚れていては、ゲンメツされてしまいます。そう考えると、便座の裏側は要注意ポイントといっていいでしょう。

次に、もてなしの料理です。ふたりの関係性が深まってからは、手のこんだ料理で胃袋を満たしてあげる作戦も良いかと思いますが、初回からいきなり、テリーヌだのカルパッチョだのカナッペだの、気合いの入った品目を並べると「家庭的であることのアピールか?」と、重く感じる男性もいます。初回は、カンタン料理にしておいたほうが無難でしょう。

具体的な例を挙げると、『ウィンナーソーセージ』などが適しています。茹でるだけです。しかも、小皿に取り分ける必要もないので、お互い気を遣わずに済みます。

『冷やしトマト』もオススメです。切って冷やすだけです。いっそのこと、ミニトマトを使えば、切る手間すら省けます。

さすがに、ウィンナーソーセージとトマトだけ、というわけにはいきませんから、もう1品くらい加えたいですね。枝豆は如何でしょう。夏のオツマミ、というイメージが強いかもしれませんが、冷凍食品としてなら1年中販売されていますし、冷凍枝豆の場合は、茹でずとも、流水で解凍するだけのタイプのものもあります。

以上3品は、男性の目から見ても「手がこんでいないな」と一目瞭然です。それが、むしろ「家庭的な部分をゴリ押ししない」という意味で、好感度アップに繋がるのではないでしょうか。

上記3品では、どうにもこうにも格好がつかないので抵抗がある、という人は、作ることと食べることが同時進行の『焼肉』や『お好み焼き』という手もあります。これからの季節は『鍋』や『おでん』なども良いですね。注意点は、「家庭的な部分をゴリ押ししない」という本来の目的を忘れないこと。タレやダシにはこだわらず、市販の焼肉ダレや鍋スープを使いましょう。

(恋愛コラムニスト=菊池 美佳子