恋愛に悩める男女必見。「話も合う。ルックスも好みの範囲内。この人のこと結構好きだけど、果たして長く付き合っていきたい人かな?」「何となく合うとは思うけれど、本質は合うのかな?」など、本命に限りなく近い相手(本命候補)ですが、最後の踏ん切り・見極めをしたいーー。

第三者に訊くなどして調査してみるのもありですが、恋愛のクロージングは自分の判断で行いたいもの。自分が付き合っていく相手なのですから、自身の五感というフィルターを通して見てみることが重要です。特に相手の本質を知りたい場合に有効なのは何か。それは間違いなく「経験を共有する」こと。

同じときに同じものを吸収し、感じたことを語り合う手順を踏めるといった点で、有効なのは映画でしょう。デートの1種で、超定番ともいえます。ただそこで普通の人がすることを同じようにしていては、まったく意味がありません。本命候補の本質をチェックする、という重大ミッションがかかっているのです。

笑うだけの作品で「あぁ面白かったね」で終わるのもなし。笑って、泣いて「あぁ感動したね」で終わるのもなし。面白くなさ過ぎて、語ることすらないというのもあり得ません。相手の思考や相手が根底に抱えているものが、当然その状況からは見えてきません。

どのような作品を選んで誘うか、が第一関門。現代社会の大きなテーマとされる問題(環境、自然、原発、核問題、経済、飽食と貧困、国境など)を孕んだ作品を推奨します。少し古いですが『不都合な真実』などは良いチョイスかと思われます。

今年公開されていた『ありあまるごちそう』も、ヨーロッパやアフリカを舞台に「食、農業、畜産の現場」をディープなところまで切り取ったドキュメンタリー映画で、議論すると長くなりそうな内容でした。あえてドキュメンタリーを観に行くのは大いにアリです。

誘ったときの相手の反応から、最終判断はスタートできます。「えー。そんな楽しくなさそうなの観たくない。もっと明るいやつ観ようよ」などということを言う相手を、たった1人の本命にできますか? そこからチェックです。

肝心なのは、実際に作品を観終わった後。感じたことについて、深く語り合えるかどうか。問題意識を持って、作品を観ていたかどうか。社会全般に関心を持って、日々生きているか。ニュースを全く見ない、社会で起こっている出来事に関心のない相手を、大事な人にできますか?

考え方を聞いていると、本質や価値観は見えてきます。そこを良いなと思えると、選んで正解な相手といえるでしょう。中身です。相手の本質に共感できるかどうかは、本気で付き合う上で最重要な部分。重たいテーマの映画はそこを見極める手段です。後悔しない本命候補選びを。

(文=sonoko0511
画像:flickr=Cinema