オランダ西部の街ハルステンでみられる、不思議な光景。それは、たくさんの人々が水をかきわけてできた道を歩いている、なんとも神秘的なものです。

まるで旧約聖書に出てくるお話、海をふたつに分けて民衆を救う『モーゼの十戒』のようなその光景は、果たしてどのようにして実現されているのでしょうか。

サンクン橋という名のこの橋は、17世紀フランスやスペインに侵攻を受けていたオランダが、敵から身を守るために築いた要塞『フォートドラ・ルーバル』に架けられています。後の1800年代に要塞自体は使用されなくなりましたが、古き良き建築物を生かすため、現在は観光地として生まれ変わり、元々橋がなかったところに新しくサンクン橋が架けられたのです。

伝統ある建築物と水路をうまく適合させていく歴史があるオランダ。その手法を受け継ぎ、シンプルながらも美しい現代建築として要塞を生まれ変わらせたのは、RO&AD建築事務所です。サンクン橋は今年、オランダの建築家が選ぶBNAという名誉ある賞まで受賞しています。

それにしてもこの橋、水面ギリギリに水を分断して作られているので、横からみたら、まるで人が水の中に沈んでいるかのよう。いったいどうやって水位調節を行っているのでしょうか。「ひどい雨が降ったらどうなっちゃうの?」などなど、その姿をみると浮かんでくる疑問はつきません。

ハルステンの観光の目玉として、近年世界中から注目を集め始めているサンクン橋。今後、ますます人気が出そうですね。

(文=田端あんじ)

参考元:damncoolpictures.com( http://goo.gl/n03jY

▼橋の全貌

▼ジョギングしてる人も

▼こんなにギリギリ!

▼沈んじゃってます