冬本番、心も体も温まりたい季節になりました。全国にはいまだ知られていないグルメが埋もれていますが、今回は、各地の絶品「ご当地どんぶり」を一挙にご紹介しちゃいます!

1月7日から15日まで開催された、全国の祭りとグルメを紹介する祭典「ふるさと祭り東京」(東京ドーム)で、各地の予選を勝ち抜いた「ご当地どんぶり」らを集め、来場者の投票でグランプリを決めてしまおうというガチなグルメ選手権が行われました。

その「第3回全国ご当地どんぶり選手権」の1位から5位までを、これからご案内。ちょっとはしたないのですが、どれも、よだれが出そうな品ばかりです!

5位:「牛すじ温玉丼」(大阪)

まず、5位に輝いたのは「牛すじ温玉丼」。「牛すじ」とは牛のアキレス腱(けん)のことで、西日本を中心に愛されている食材です。近年では、コンビニエンスストアのおでんの具としても知られているのでは。

「牛すじ温玉丼」は、ごはんの上に、じっくり煮込んだ牛すじ、温泉玉子、ネギを載せた一品。記者も食べてみたのですが、甘辛なたれと温泉玉子の相性が絶妙で、ごはんを何杯も食べてしまえそうな味でした。牛すじになじみのない方でも、一気に牛すじファンになってしまうかもしれません。

4位:「白エビかき揚丼」(富山)

富山湾沿岸で漁獲される白エビ。サクラエビよりも大きめで、白く透き通っていることが特徴です。

「白エビかき揚丼」は、白エビを香味野菜といっしょにかき揚げにし、さくさくで、ぷりぷりな食感も楽しめます。白エビの甘さとだしつゆで、上品に仕上がった品。


3位:「やまゆり牛ステーキ丼」(神奈川)

「やまゆり牛ステーキ丼」は、神奈川産のブランド牛をステーキにし、特製のたれで味付け、タマネギなどを添えています。食べてみるとやわらかく、女性にもおすすめしたくなるメニュー。かおりもたまりません。味付けがしょうゆベースなのも、ごはんにぴったりで、こちらも、何杯でも食べたくなってしまう味でした。

2位:「鯛(たい)茶漬け」(新潟)

新潟県柏崎市・笠島の沖合いで採れた鯛は荒波にもまれ、選手権に出品された「鯛茶漬け」は、鯛の香り揚げ、鯛のなめろう(たたきの一種)、鯛めしと、鯛を3回味わえる「三位一鯛」。薬味や香味と合わさり、奥深い味に仕上がっていました。

都会でのひとり暮らしをしている人などは、お茶漬けが無性に食べたくなる時があるのでは。お茶がかかったごはんが、ほぐれたり、れんげですくってもまだ固まっていたりする食感は、なつかしい家庭の味に通じるものがありました。

グランプリ:「うにめし丼」(北海道)

「リイシリ」とはアイヌ語で「高い山のある島」。日本海に浮かぶ利尻島へは稚内港からの定期船などで行くことができます。その利尻島からやって来た「うにめし丼」が、前回に続き、どんぶり選手権を連覇しました。

酢飯や白いごはんの「ウニ&イクラ丼」だど、ウニやイクラを楽しむ気分になりがちですが、利尻島で採れる天然昆布のだし汁で炊いたごはんに、ウニとイクラを載せた磯の香り漂う絶品は、炊き込みごはんも、ウニも、イクラも、全部が味わい深く、チャンピオンの名にふさわしい北国のおふくろの味。何度でも、毎日でも食べたい「うにめし丼」でした。

選手権の期間中は、利尻島からやって来た「ゆるキャラ」の「りっぷくん」をはじめとし、各地からたくさんの応援団が、ご当地のために駆けつけていました。今回は選手権という形で順位が決まりましたが、自分にとっての大切な場所や故郷は、ひとり、ひとりの心の中にあるのかもしれませんね。

みなさんにとっての「一番大切などんぶり」は、何ですか?

(取材、写真、文=竹内みちまろ

▼「うにめし丼」と利尻島の「りっぷくん」。


▼「ふるさと祭り東京2012-日本のまつり・故郷の味-」は、『がんばろう!日本』『がんばろう!東北』を合い言葉に開催されました。