乙女のみなさん、ちゃんと健康診断受けてる? 女性の私たちが特に注意しなきゃならないのは、「子宮がん」などの婦人病!

テレビのCMやポスターなどでも「婦人病の検診は毎年受けるように!」ってアナウンスしていることがあるけど、症状ないし多分大丈夫だろうと高をくくって、なかなか足を運ばない乙女は多いみたいです。

でもね、皆さん、悪いことは言わない。

まったく症状がなくても、ぜっっったいに検査しておいた方がいい! せめて20代後半になったら、ぜっっったいに検査すべし!! ぜっっっったいに!!! これは、義務といっても過言じゃないレベル! 忙しいから行くヒマがないなんて、あとで絶対に後悔するぞ!

記者の友人A子(30歳)は、そんな女性の義務を怠ってしまったひとり。

彼女はアラサーになる前から婦人病について、「あたしもちゃんと検診を受けないとならないなぁ」なんて自覚していたにも関わらず、多忙すぎるなどと言い訳しながら三十路になってしまったと言います。

【なんとなく受けてみたのだ…】

そんなある日、A子はなんとな~く下腹部に腹痛のような違和感があったのだそうな。長いこと不安に思っていただけに、そのとき「まさか婦人病では……」と焦ったそうで、次の日、一念発起して産婦人科へ向かい「子宮頸がん」の診察してもらったのだそう。

当日の検診結果では、とくに問題は見つからなかったそうで、下腹部の痛みは子宮が原因ではないこともわかったそうです。そのため、A子は診察から1週間後にようやく結果がわかる「子宮頸がん診断」についても、きっと取り越し苦労だろうと思い軽くみていたとか。

ところが。

それから、たった5日ほどで病院から1通の封書がA子の元に届きました。先生は、「よっぽどのことがない限り郵送はしないよ」と言っていたそうで、A子は封筒を見たときに全身が凍りついたと、A子はそのときの様子を振り返ります。

恐る恐る開封してみると、やっぱり。なかには「子宮がん検診精密検査のご案内」なる通知書が、4枚も……。

「え、うそ。私、子宮ガンかもしれないの?」

と頭のなかが真っ白になりながらも、息も絶え絶えに文面を追うA子。

そこには、「子宮がん検診の結果、さらにくわしい検査が必要となりました。近隣の精密検査機関をお受けください」といった内容の文面が2枚。さらに、「組織診」と「婦人科診察依頼書」という用紙には、「Class Ⅲa (疑陽性) HPV 感染」などと明記されていました。


【HPV「感染」ってなに? いったいなんなの?】

「HPVっていったい何?」「Class Ⅲてどういうこと?」

とにかく初めて見る文言に、かなり焦ったとA子は悪夢を振り返ります。A子が震える手でネット検索してみると「HPV」は、「ヒトパピローマウイルス」というもので、子宮頸がんの原因になるウィルスであることが判明。

ちなみに、「Class Ⅲ」は前がん状態をあらわすもので、Classは「ⅠからⅤ」まであります。

「Ⅲa」という結果を確認して、全身から血の気が引くA子。Ⅲはaとbの段階に分けられ、A子のⅢaは、「軽度~中等度異形成を想定する」という状況なのだそう。

「異形成を想定するってどういうこと……」とさらに焦るA子。

「Ⅲa」という状態は、A子はまだ発癌した状態ではないそうです。つまり早期発見につながったのですが、それを知らないA子は絶望のどん底。

こうして一睡もできないまま不安な夜を過ごし、翌朝さっそく診断を受けた先生の元に電話したA子は、先生の、「思いのほか軽症」との説明を受けて、ようやくなんとか落ち着きを取り戻したのでした。

とにかく精密検査は近々受けることにし、先生からも「1年に1回は必ず検診を受けること」と厳重注意されてようやく自覚の甘さを後悔したと話します。

最終的な結果は精密検査を受けないと良くわからないため、検査結果が出るまでは今も落ち着かないというA子。精密検査は予約でいっぱいでA子が受けたところは2週間待ちなんだそうです。その待ってる日々、どうしようもなくいたたまれない気分だと語ります。

【どの女性も例外なく子宮頸ガンになる可能性があるよ】

ちなみにHPVは、皮膚と皮膚(粘膜)の接触によって感染するウイルスで、性交渉の経験があるすべての女性の約80%が一生に一度は感染していると報告される程ありふれたウイルスなのだそう。つまり、性行動のあるすべての女性が子宮頸がんになる可能性を持っているんだそうです。

本来はウイルスに感染しても自然消滅するようですが、免疫力が低下していると消滅しないという。ほんっと、アナタも例外じゃないから気をつけないと。ちなみに男性の場合はすぐに体外に排出されるため、さほど心配することはないそうです。やっぱり女性たるもの自分の身体は自分で守らないとね!

いいですか、乙女のみなさん。1年に一度は診てもらうべし。「子宮頸がん」は悪化すると、ガンが膀胱や直腸などへ広がるなど命に関わる病気です。自覚症状が起こってからでは遅い。ほんっっっとうに、診てもらって!

(取材、写真、文=山田ゆり)