牛肉、豚肉と並んで、私たちが日常的に食べている鶏肉。一般的には飼育小屋のなかで放し飼いにされ、餌を与えられながら育てられます。もっと需要が高く大量に生産する必要がある鶏は、超過密状態で飼育されることも……。

そんな鶏肉を大量に生産する農家に向けた、まったく新しい飼育方法が発表され話題になっているのですが……なんだか、やるせない気持ちになる方法なのです。

海外サイト『inhabitat.com』で紹介された画像を見ると、両足を互いに固定された鶏の模型が、その体の形に添って作られた装置で固定され、さらに天井からぶら下がっています。

鶏の身体には心電図を計るための電極バッドのようなものが取り付けられており、くちばしとお尻にはチューブのようなものがつながっています。もはや羽毛さえ生えていません。

固定された鶏がズララーっと並ぶその様子はSF映画さながらですが、これが鶏の新しい飼育方法だというから驚きですね。建築を学ぶアンドレ・フォードさんが提案するこの飼育方法では、鶏が固定された装置を水平につないで飼育できるので、いままでと同じ広さで4倍の量が生産できるそうです。

でも、みなさん。生きた鶏がそんな状態でおとなしくしていられるのかと疑問に思いますよね? 実はこの飼育方法は、鶏を固定するだけではないんです。鶏は外科手術で大脳皮質が切り取られていて、完全な植物状態。くちばしにつながれたチューブから栄養や水分を送り、お尻につながれたチューブで排泄物の処理を行うそうです。

鶏に苦しみを与えることがなく、狭いスペースでも効率良く鶏肉を「大量生産」できるこの飼育方法。ネットでは「非人道的だ」「生き物を肉でしか見てない国の考え方」「肉の味が落ちると思う」という反対意見のほか「世界の飢えをなくすことを考えると、この方法ははるかに人道的だ」という声もあり賛否両論です。

たしかに、非人道的と言ったところで我々は生物を食べないと生きていけないのも事実であり、なかなか難しい問題です。

(文=みあざきぱなま)
参照元:inhabitat.com(http://goo.gl/AXVoS

▼ズララーっと並んだ鶏がSF映画のよう


▼ワイヤーやベルトなど様々な装置で固定します

▼スペースを有効活用できる方法ではありますが……