突然ですが、皆さんはうなぎは好きですか? 1年に何度かは「うなぎがめちゃめちゃ食べたい!!! 満腹になるまでうな丼をかっこんでやりたい!」という衝動に駆られることってありませんか!?
昔から「土用丑の日」などとうなぎに慣れ親しんできた私たち日本人にとっては、「うなぎを食べたい」という思いはDNAレベルで植えこまれた本能なのかもしれません。しかし……!
しかし現在、事態は深刻なことに。養殖用の稚魚の不漁により、うなぎの価格はモーレツに高騰しています。たとえば、先日見たところ、記者の近所のスーパーでは、数年前までは1尾1000円ちょっとだったはずのうなぎが今やなんと2倍の2000円近くになっていました!!
これは夫婦2人分買おうとしたら4000円になってしまうではないですか! いやいやないない、ありえないわー、と売り場でしばし呆然。「1尾だけ買ってお昼に一人で食べ、痕跡を残さず片付ければ完全犯罪成立……!?」と脳内の悪魔がささやいたのですが、いちおう思いとどまってなんとか2人でおいしく食べる方法を考えることに。
そこで思い出したのが、ラズウェル細木さんのマンガ『う』(講談社)。呉服屋の若旦那・藤岡椒太郎がうなぎをおいしく食べ続ける、ただそれだけのマンガ。現在も『モーニング』にて連載中ですが、よくも毎回、うなぎだけでネタが続くものだと感心するばかりです。
さて、第1巻で紹介されていたのが、スーパーのうな丼をおいしく食べる方法。しかも1尾を2人で分けても見栄えよく。
どうするかというと……。
【つくり方】
まずは熱湯を沸かします。スーパーで買ってきたうなぎをバットに移し流しに置いたら、うなぎの表と裏の両面に熱湯を回しかけます(表面のタレを洗い流すような感じ)。
※バットがなかったのでオーブン皿で代用
次に、フライパンに水1カップ、酒1/2カップ、みりん大さじ2、醤油大さじ2、砂糖小さじ1を入れて火にかけます。沸いたらうなぎを二つに切って投入。フタをして1~2分蒸し煮にします。
スーパーの蒲焼は蒸しがかかっていないので、熱湯をかけたり蒸し煮にすることでふっくらやわらかくなるのだとか。
うなぎを取り出したら2センチ角にカット。ご飯はあらかじめ炊いておきますが、白飯じゃないのがポイント。2合のお米に対し、うなぎについてきたタレ1袋と醤油大さじ1.5を加え、分量の目盛りまで水加減して炊飯スイッチ・オン。これで醤油とうなぎのタレの炊き込みご飯が作れます。
丼にご飯をよそったら、もみ海苔と青じその千切りをチラシ、うなぎを乗せてフライパンのタレを少々かければ「スーパーうな丼」の完成~!
ひとり半尾でも、うなぎをカットして並べることで見た目の貧弱さが軽減されているように感じます。うなぎの下に海苔や青じそが見えるのもなんとも食欲をそそるじゃないですか!
そして、問題はお味!
正直、これまではスーパーで買ううなぎには身の柔らかさは期待しておりませんでした。しかし、口に入れてみると……。
ひと手間かけるだけでこれだけ違うとは! うなぎ特有の白身のふっくらさがちゃんと味わえるじゃないですか!! おいしい! それに、海苔と青じそが薬味となっていい働きをしてくれてます。うなぎの濃厚さに対し、海苔と青じそのさっぱり感がなんとも絶妙。ひとり1匹食べなくてもしっかり満足感を感じられますよ!
ほかにも『う』では、うな丼だけじゃないうなぎの食べ方やうなぎのウンチクなどがいろいろと紹介されています。読んでいるだけで「うなぎ食べたい!」気分になること間違いナシです。
庶民にはなかなか手が出しづらい値段になっているうなぎですが、たまにはいいじゃないですか! スーパーのうなぎをおいしく調理してたっぷり堪能しちゃいましょう~♪
(料理、写真、文= 鷺ノ宮やよい)
参考元:『う』(http://goo.gl/2i8pV)
▼1尾2000円ちょっとのうなぎを買ってきてやったんだぜ。
カゴに入れるときちょっと手が震えたんだぜ。ワイルドだろ~?
▼断面はこんな感じ。
白飯じゃなくて炊き込みご飯なのが味がついててイイ
▼青じそと海苔がまたいい仕事してる。
これ、ひつまぶしみたいにわさび加えたりお茶漬けで食べても絶対おいしい
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