「北海道」や「名古屋」フレーバーのドリンクが人気を集めていると聞きつけた取材班は、フィリピンのマニラへと向かうことに。ジャガイモやあんかけスパゲティ味のするドリンクなのでしょうか!?

取材班が足を運んだ先は、フィリピンのビジネス地区オルティガス。中心部から少し離れたコリアンタウン(韓国街)付近に今年2月にオープンしたというミルクティーとワッフルの専門店「Milky Way Tea」です。この店には日本の味を再現した(?)ミルクティーがあるのだそう。

店員さんにおすすめを聞いてみると、北海道に沖縄、そして名古屋フレーバーが人気とのこと。北海道といえば、乳製品やとうもろこし、ジャガイモなどが有名ですよね。沖縄は黒糖や泡盛でしょうか。名古屋というのは……八丁味噌? それともひつまぶし? いや、天むす?  はたまたB級グルメ味?? などという妄想が頭を駆け巡りながら「北海道」と「名古屋」を注文してみることに。

記者:「北海道と名古屋をお願いします」

店員:「シンカーとシュガーレベルはいかがなさいますか?」

記者:「えええ、なんですか?」

店員:「シュガーレベルというのは砂糖の量です。無糖、25%、50%、100%から甘さの度合いを選べます。シンカーはトッピングのことです。タピオカや小豆、コンニャクゼリーやコーヒーゼリーなど11種類あります」

記者:「おもしろいですね。では名古屋は無糖+エッグプリン、北海道も無糖+コンニャクゼリーでお願いします」

待つこと5分、「北海道」(Hokkaido Milk Tea/P95・約170円 )と「名古屋」(Nagoya Vanilla Milk Tea/P95・約170円)の到着です。どちらも見た目は大差ありませんが、まずは北海道から味見してみることに。大地の恵みを反映した自然体の北海道味を想像していましたが、味は名前どおりのキャラメル味。コンニャクゼリーの歯応えがほどよく、普通においしいキャラメルミルクティーです。「キャラメルミルクティー」って名前のほうが想像がつきやすいじゃんかよー!! と思わずにはいられませんが、現地の方には「北海道」というネーミングがエキゾチックに映るようです。実際、記者もミルクティを購入中に「ママ、僕Hokkaidoがほしい」と言っている男の子を見かけました。

続いて名古屋フレーバー。「え? 何コレ」と一瞬自分の舌を疑う味。なんと「バニラ」だそうで、日本人にとっては名古屋よりも北海道のイメージに近いフレーバーです。トッピングにはプリンを選んだため、デザートのような味わいになりました。とはいうもののバニラは甘みがないため、砂糖の量は25%か50%にしたほうが甘くておいしかったかも。今回は注文しませんでしたが、沖縄フレーバーは「黒糖」だそうですよ。これは味の想像がしやすいですね。

フィリピンはここのところミルクティーブームで、紅茶とミルクで作った正統派ミルクティーからはかけ離れたティーを提供する専門店が大流行しています。「Happy Lemon」「Cha Time」「 東京バブルティー」 「Serenitea」「Gong Cha」「Moonleaf」といったチェーン店をマニラ市内の至るところで見かけます。

日本の地名をミルクティーのネーミングにするのも流行っているらしく、今回訪れた「Milky Way Tea」以外のショップでも、北海道や沖縄、名古屋や長崎などのフレーバーが楽しめるようです。

ほかの店にも何度か足を運んで試してみましたが、記者のイチオシは「Serenitea」という店の「クランベリーグリーンティー+25%+アロエベラ」(サイズM/P110・約200円)です。爽やかな酸味のクランベリージュースを緑茶で割っているので後味スッキリ、またアロエのしゃきしゃきとした食感がなんとも心地よいドリンクです。ミルク入りではないため、もはやミルクティーではなくなっていますが……。

茶葉やフレーバー、シンカー、さらにシュガーレベルを選べるという完全カスタマイズという発想が、フィリピンで人気を集めている要因なのかもしれません。ちなみに各ミルクティー店では、アールグレーやジャスミン、ウーロン茶といった普通のお茶を頼むこともできます。なかなか面白い発想のミルクティー専門店、一度足を運んでみるのも悪くないかも!

(取材、文、写真=sweetsholic

▼Milky Way Teaの店員さん

▼Sereniteaのクランベリーグリーンティー+25%+アロエベラ

▼Sereniteaはいつ足を運んでも大混雑