先日お伝えした、フェイスブックの浸透ぶりがもたらした、とある傾向の話題。賛否は別にしても、パソコンや携帯、スマートフォンの普及で、生活は確かに大きく変わりましたよね。その反面、携帯を持たないことを選択する人や、SNSの中毒性や依存性が問題視され、コミュニケーションのあり方そのものを問いなおすべき、と感じている人も少なくないようです。

そんな加速する便利さの中、イギリスに登場したシンプル携帯が話題になっています。

このオウン・フォン(Own Fone)、最大の売りは超がつくシンプルさ。特定の限られた相手とだけ通話ができ、通話以外の余計な機能はいっさいなし。メールも留守電機能もありません! という潔さ。

可愛らしい見た目もシンプルでユニーク! カードサイズ(厚みは7mm)で、40gという軽さ。ON/OFFや着信ボタンの他は0〜9、*#の番号ではなく、あらかじめ登録された通話相手の名前だけ。ウェブサイト上でボタンの数=通話可能な相手の数を選択して、色と模様が指定できる世界初のオーダー・メイド携帯! 通話相手の名前のボタンというのは、「パパ」「ママ」「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」「トム」「スージー」、みたいなイメージです。

見た目はカワイイけど、誰が使うのよ……と思うなかれ。日本で言う110番、999番がデフォルトで設定されていて(もちろん外すことも可能)、スマホなどの多機能携帯を持たせるのに不安な子供や、一人暮らしの高齢者にはたしかに向いていますよね。登録された番号はサーバーで管理されているため機体からは判別できず、紛失や盗難にあっても悪用される危険が極めて低いように配慮されています。

因に「おばあちゃんにオウン・フォンを作ってあげたよ!」という作成例では、999と自分の名前の2ボタンだけ。オモチャのリモコンみたいです(笑)。

気になる料金はというと、機種代が55ポンド(約6,800円)。通話プランも月7.5ポンド(約930円)で50分、10ポンド(約1,240円)で100分、15ポンド(約1,860円)で500分と、プリペイド携帯のようなスタイルで、料金面でもシンプルさをとことん追求しています。

このある意味時代に逆行する提案、現在はイギリスと北アイルランドだけのサービスですが、どこまで浸透するか、とっても興味深いです。

(文=黒澤くの)
参照元:myownfone.com

使い方も超カンタン

登録通話者数を2、4、8、12人から選択

色はご覧の6色

プレーン、イメージ、パターンから柄を選択

4人、赤、イメージを選択するとこんな感じ。バラの柄がイイ感じ

パパである開発者さんによる動画