夏も終わり、秋冬の足音が聞こえてくる。これから独り身にはなおさら寒い時期がやってきます。仕事から帰っても誰もいない真っ暗な自室、温かさを分かち合う人のいない秋の夜長、周りのカップルたちを尻目に一人で過ごすクリスマス。体が冷えても誰も温めてくれる人はいない……ねえ! 誰か私を抱きしめて!!

でも諦めないで! そんな人にぜひともオススメしたい服があるんですよ! それがSi leong Chanというデザイナーが発表した2012-2013年の秋冬ファッション。コレクション名は「Hug Me(抱きしめて)」。着る人、見る人を温かくハッピーな気持ちにしてくれるアウターがそろっています。

コレクションは全部で6作品。どれもが「手」をコンセプトに作られています。たとえば明るいグリーンのジャケットは体の真ん中でがっちり組まれた5組の手がズラリと並ぶ作品。わぁ、かわい……くないよ! むしろ怖いよっ! 何かに取り憑かれている人にしか見えないよ!

お次はピンクのギンガムチェックのスーツ。ベルトのごとく灰色の手が腰回りをぐるっと覆っています。しかもよく見ると股間から手がニョキッ! なぜ手が股間を覆うデザインにしたのか小一時間問い詰めたくなりますね。このスーツを着ているモデルさんも若干テンション低めに見える。「なぜこんな格好を……オレ、一流モデルだぜ」という心の声がこえてきそうです(気のせい)。

ほかにも、たくさんのカラフルな手が上半身を覆うスーツ(?)や怪獣のようなでかいグローブを手にはめる全身ブルーの衣装など、どれも「手」をモチーフにしたユニークな作品ばかり。デザイナーのSi leong Chanさんによると、「手」は人と人とのつながりを表す概念的なもの。コミュニケーショや温かさ、幸せ、安らぎなどといった人間同士の愛情を示すものだからとのこと。

寂しがり屋さんにはピッタリなコレクション「Hug Me」。自分を抱きしめてくれるこんなアウターがあれば、体も心も温かな気分で過ごせそう。寒~い冬もへっちゃら、独り身でもぜんぜん寂しくないですね! むしろ、これを着て街を歩けば新たなファッショニスタとして熱い注目をガンガンに浴びちゃいそうです。

(文=鷺ノ宮やよい)

▼手が、手が、手がぁ……!! 職質受けてもおかしくないレベル

▼ぬいぐるみのようなフワフワの手に注目! しかし詰め物必須らしいので実用度はほぼゼロ

▼肩からのぞくピンクの手がキュート☆

▼まさかの普通!? まともな服だと逆にガッカリしちゃいますね