シンガポールは今、目覚ましい経済発展の途上にいます。

今回ご紹介するのは、そんなパワーに充ち満ちている国シンガポールを、ティルトシフトで捉えた美しい映像『The Lion City』です。動画サイト『vimeo.com』に投稿されているこちらの作品を目にするだけで、市内を横断するのにタクシーで40~50ドルしかかからないというほど小さな国が持つ、底知れない生命力を感じることができるでしょう。

『The Lion City』を製作したのは、シドニーを拠点に活動するフォトグラファー、Keith Loutitさん。彼曰くこの作品は、自身が取り組むティルトシフト撮影プロジェクト『the Small Worlds project』のひとつなのだそう。

映像に登場する建物は、シンガポールの急速な経済成長を象徴する高層ビル群。例えば、ビルの上に船がどかんと乗っかった特殊な風貌でおなじみのホテル『マリーナベイサンズ』から、古くから残る街並みまで実に多種多様。その、ある意味カオスともいえる雰囲気が、この国の放つ圧倒的なパワーの源になっているようにさえ感じられます。

記者自身これまで多くのティルトシフト作品を観てきたけれど、ミニチュア模型を思わせる映像が特徴のティルトシフトは全体的に「可愛らしい」という印象なのに、『The Lion City』はそれらとどこかが違うな、と感じました。どこが違うのか。それは、街全体から「熱っぽい欲望」を強く感じるという点です。

シンガポールの持つ、底知れない熱。それをそのまま閉じ込めてしまったかのような、『The Lion City』。映像から伝わるその熱さを、あなたも感じてみて。

(文=田端あんじ)

参考元:vimeo.com( http://goo.gl/xcePp

▼パワフルシティー!!

▼昼には昼の、夜には夜の、熱がある