ヴィクトリアシークレットといえば、アメリカで人気の下着ブランド。セクシーかつキュートなランジェリーの数々は、日本でも若い女性を中心に熱い注目を集めていますよね。

ところが近ごろ、ヴィクトリアシークレットが発売したある下着に対して「アジア人女性を差別している!」と批判が殺到。アメリカ本国内で騒動となっているんです!

問題となっているのは、「Go East」というシリーズの中の「Sexy Little Geisha(セクシー・リトル・ゲイシャ)」という一着。画像を見ると、スケスケのメッシュ素材の黒いボディスーツで、ブラとショーツ部分に和風の花柄模様があしらわれたもの。金髪の外国人モデルが同じ花柄の帯と扇子も身につけ、頭にかんざしを刺してポーズをとっています。

これのどこが差別的なのかというと……。

批判をしているのは主にアジア系アメリカ人女性たちだそうですが、言い分としては「ゲイシャの歴史や文化をきちんと考慮していない」「ゲイシャを売春婦だと誤解させるような下品なコスプレ下着を作るな」ということらしい。

どうなんですかねー? 記者個人としては「このデザインはどうなのよ」とは思うものの、正直、人種差別とまでは感じませんでした。だってそんなこと言ったら……ねえ。アメリカの映画やテレビドラマなんて、現代設定ですら忍者集団がワラワラ出てきたり、相撲レスラーが超人的なワザを使ったり、白塗りの芸者が街なかを歩いていたり平気でしてますからね。何を今さら、というか。「カンフーは日本じゃねーよ!」って何度言えばよいんだか。

今回の件に関して、ツイッターで日本人の反応を見てみると、

「日本人的には別にいいんじゃねえの? っていう反応が主流だと思うが」
「アジアに対する薄くてひん曲がった理解には少々辟易するけど、差別とは違うと思う」
「いつぞやのミスユニバースの日本代表が来た衣装の影響じゃあないの?」
「私は一VS(ヴィクトリアシークレット)ファンとして“日本風”が取り入られることは単純に嬉しいけどなぁ」

などヴィクトリアシークレットに好意的な人も多いようです。

なお、ヴィクトリアシークレット自体はこうした批判が出たことでホームページから「sexy little geisha」のページ自体を削除してしまったそうで……。できればなかったことにせず、きちんとした説明を聞きたかったものです。でも、こうしたことでアジア人差別と批判が出るのも、人種差別に敏感なアメリカらしいところではありますよね。

日本への興味を持ってもらえるのはうれしいけれど、まだまだ海外における日本のイメージは、サムライ、ニンジャ、ゲイシャなんだなぁ……なんて再認識させられた今回の騒動。あなたはこの一件、「アジア人女性蔑視」だと感じましたか?

(文=鷺ノ宮やよい)

参照元:THE LOOK on TODAY(http://goo.gl/uVpon

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▼芸者ランジェリーと同じセクシーシリーズ。これはサンタへの冒涜にはならないのだろうか