「玄関開けたら2分でごはん」というサトウのごはんのCMは、商品自体が画期的でキャッチコピーもリズムが良く、耳に残っている皆さんも多いのではないでしょうか。ただ、この商品はご飯は2分でできるのですが、お惣菜を買ってくるか納豆やふりかけで済ますのでなければ、「玄関開けたら2分でディナー」とまではいきません。

そこで記者は考えました。玄関を開けたら、なるべく早く晩ご飯が食べられる方法はないと。そして考えついたのが進化(=料理リメイク)&派生(=食材使い回し)していくメニューです。日曜日の晩ご飯を作る時にまとめて準備してしまえば、月曜日から金曜日まで、それぞれの日の調理時間は15分以内! 

まあ、ディナーと言えるほど豪華ではないかもしれませんが、「今週はかなり忙しいぞ」という働く女性にもお役に立てるのではないかと思います。では、さっそく時短料理作戦をご紹介しましょう。

日曜日から金曜日のメニューは表の通り(画像が見れない方はこちらから→ http://wp.me/p1Bshi-mf4)。品数が少ないと思われる方は、帰宅がてらにコロッケなどを購入して、プラスオンしちゃってください! 

お気づきかもしれませんが、日曜日から金曜日のメニューは、牛豚ひき肉を初めとして利用する素材がほとんど同じなのです。そのため、かなり効率良く準備ができます。また冷凍した野菜も多用します。ただ、以前に「野菜を上手に冷凍して、時短料理に活用しちゃおう」という記事でも書きましたが、野菜を冷凍することによって水溶性ビタミンはあまり取れなくなります。また、食材も偏っています。そこで、栄養バランスを考えて、ランチには魚や鶏肉をメインにしたり、食後にフルーツを食べるなどの工夫をしてください。

では、用意するものと日曜日にすることを説明します。日曜日だけは準備にちょっぴり手間がかかりますが、月曜から金曜の楽ラク15分調理です! それを考えたら、日曜日もウキウキと準備ができるのではないでしょうか。

【用意するもの(二人分)日曜〜金曜の晩ご飯すべて】
・牛豚ひき肉  960グラム
・玉ねぎ 3個
・にんじん 2本
・ブロッコリー 1本
・ピーマン 大きめ8個
・パプリカ 3個(今回は、黄色、赤、オレンジを使いました。)
・きゅうり 1本
・ぶなしめじ 1株
・エリンギ 大きめ3本
・トマト 大きめ4個
・なす 5本
・長ネギ 1/4本
・しょうが 1かけ
・米 5号(ご飯茶碗1杯を食事1回で食べる場合)またはサトウのご飯10パック
・乾燥スパゲッティ 200g
・パン粉 150cc程度
・卵 1個
・はちみつ 大さじ1
・バター 20グラム程度
・ローリエ 2枚
・トマト缶 1缶
・麻婆なすの素 2人分
・ホワイトシチューの素 2かけ
・豆乳(牛乳でもOK) 300cc
・とけるスライスチーズ 2枚
・レモン汁 適量
・バルサミコ酢 適量
・コンソメ 適量
・ドレッシング 適量
・ニンニクペースト 適量
・乾燥輪切り唐辛子 適量
・塩 適量
・クローブパウダー 適量(なくても可)
・ターメリックパウダー 適量(なくても可)
・胡椒 適量
・シーズニングソルト 適量
・オリーブ油 適量
・サラダ油 適量
・ごま油 適量
・ケチャップ 適量
・ウスターソース 適量

ふーう。6回分の晩ご飯の準備なので、たっぷりあるのはしょうがないですが、これだけあれば金曜日まで買い物に行かなくても大丈夫です!!

【日曜日にすること】
1.にんじん1本半を大きめに、残りの半分を細かめに切る。ブロッコリー1本も適当に切り、にんじんとともに下茹でする。細切りのにんじんはいったん分けておき、残りのにんじんとブロッコリーを、それぞれジップロックなどの冷凍保存袋などに入れて冷凍庫にしまう。

2.なす5本を細切り、長ネギ1/4本を斜め切り、パプリカ3個を細切り、エリンギ2本を乱切り、ぶなしめじ3/4株を石突きをとってバラして、それぞれ冷凍保存袋に入れ、冷凍庫にしまう。

3.玉ねぎ3個を荒くみじん切りにして、オリーブ油をひいたフライパンで透明になるまで炒める。あら熱が取れるまで冷まして、ニンニクペーストと塩、胡椒、肉を加え、よく混ぜてから6分割する。

4.ピーマン1つを細切り、もう1つはみじん切りにする。ピーマンの肉詰め用に、3の1/6をシーズニングソルトで味を付け、ピーマン6個に詰める。肉を詰めたピーマンはタッパーに入れて冷凍庫にしまう。今回は以前に紹介した、手でピーマンのへたと種を取る方法を使いましたが、半分に切ったピーマンを使ってもOK。

5.ジップロックなどの冷凍保存袋に、4のピーマンの細切りと1の細かく切って茹でたにんじん、みじん切りにしたしょうが1かけ、3の1/ 6を入れて、薄くのばして冷凍庫に入れる。麻婆なす用。

6.ボールに3の1/6にパン粉150ccと4のピーマンのみじん切り、卵1個、クローブパウダー(なくても可)を加えてよく混ぜる。ハンバーグの種がゆるすぎる場合は、パン粉を増やす。ハンバーグの形に丸めてラップでくるみ、冷蔵庫へ。(ハンバーグは月曜日に作るので、冷蔵庫に入れておきます。)

7.タッパーに3の2/6を入れ、エリンギ1本とぶなしめじ1/4を細かく切って乗せ、胡椒を振りかけ冷凍する。ミートソースとドリア用。

8.ご飯を5合炊く。炊けたら1合は炊飯器に残して、4合を0.5合ずつラップに包んで冷凍庫にしまう。

9.パスタを茹でて、冷凍保存袋に入れて冷凍庫にしまう。オリーブ油やバターをからめてから凍らせてもOK。

★ここまでが、月曜から金曜日の晩ご飯のための準備です。ここから日曜日の晩ご飯作りをします★

10. トマト4つの上部を切り、中身をスプーンでくり抜いて3の残った肉を詰める。トマトの中身と、肉詰めしたトマトをふたのあるフライパンか鍋に入れ、強火で5分火にかける。肉に火が通ったら、肉詰めトマトを皿にうつし、鍋にウスターソースとコンソメを適量入れて味を整えて2分ほど沸騰させてソースを作る。

11. 電子レンジで使えるタッパーに、2で切ったパプリカの1/4を入れ、オリーブ油(大さじ1程度)、レモン汁(大さじ1程度)、シーズニングソルトをかけ、電子レンジで3分加熱してパプリカのマリネを作る。

12. お皿にご飯とマリネ、1で茹でたブロッコリの1/4、肉詰めトマトを盛りつけ、トマトの上から10で作ったソースをかけて、日曜日のご飯完成!

ちょっと日曜日は大変ですが、記者は写真を撮りながら1時間半くらいで終えられました。ご飯を炊いている間にトマトをくり抜いたり、野菜を茹でている間に別の野菜を切ったりすると、効率が良いですよ!

【玄関開けたら15分でディナーの月曜日から金曜日の調理方法】
では、ここからは「玄関開けたら15分でディナー」の始まりです。楽々終えられる、月曜日から金曜日までの作り方をお伝えします。

■月曜日の「玄関開けたら15分でディナー=ハンバーグ」の作り方

1.フライパンにサラダ油を引き、ハンバーグと、凍ったままのブロッコリー(冷凍袋の1/3の量)を入れて焼く。
2.ハンバーグを焼いている間に、深めの皿に凍ったままのにんじん(冷凍袋の1/3の量)、バター15g、はちみつ大さじ1を入れて電子レンジで5分加熱する。加熱が終わったら全体を混ぜて、塩こしょうで味を整える。
3.ハンバーグが焼けたら皿にうつし、フライパンにウスターソースとケチャップを適量(大さじ2ずつ程度)入れてよくまぜて加熱し、ハンバーグ用のソースを作る。
4.ご飯1合分をレンジで加熱して温まったら、皿にすべてを盛りつけてできあがり。ご飯には、彩りのためにターメリックをふりかけました。ターメリックはなくてもOK。

■火曜日の「玄関開けたら15分でディナー=ミートソースパスタ」の作り方

1.パスタを解凍する。
2.日曜日に「ミートソースとドリア用」として準備したタッパーをレンジで解凍し、ふたのある厚手の鍋にあけてオリーブ油で強火で炒める。肉の色が変わったら、トマト缶1つ、ローリエ、トマトケチャップ適量(大さじ2くらい)、コンソメ(大さじ1くらい)、ウスターソース(大さじ1くらい)、バルサミコ酢(大さじ半分くらい)を入れて、ふたをして5分くらい煮込む。
3.2の半量をタッパーに入れて冷蔵庫にしまう。(ドリアを作る時に使います。)
4.きゅうりのリボンサラダを作る。
5.盛りつけをしてできあがり。

■水曜日の「玄関開けたら15分でディナー=麻婆なす」の作り方

1.フライパンにサラダ油を引き、凍ったなす全量と、レンジで解凍した麻婆なす用セット(日曜日の5で作ったもの)を入れて強火で炒める。なすに火が通ったら、麻婆なすの素を入れる。
2.1を行ないながら別のフライパンにごま油と乾燥輪切り唐辛子、ニンニクペーストを入れ、香りが立つまで炒める。
3.2に凍ったままのエリンギとぶなしめじ(それぞれ冷凍保存袋の半分)、パプリカ(冷凍保存袋の1/3)、ブロッコリー(冷凍保存袋の半分)、長ネギ(保存袋の全量)を入れ、強火で炒めて塩こしょうで味を整える。
4.1合分のご飯を電子レンジで温めて、盛りつけをしてできあがり。

■木曜日の「玄関開けたら15分でディナー=ドリア」の作り方

1.1合分のご飯と、火曜日に作ったミートソースを電子レンジで温める。
2.ご飯とミートソースを温めている間に鍋に豆乳(または牛乳)300ccを入れ、火にかける。沸騰したらホワイトシチューの素を細かく刻んで入れ、よくまぜて溶かして2分ほど加熱してとろみをつける。
3.グラタン用の皿を2つ用意し、皿にバターを適量塗り付け、ご飯を盛り、その上にミートソースをのせる。その上から2をかけ、とろけるスライスチーズを1枚乗せ、トースターで焦げ目が少しつくまで4、5分加熱。(記者は6分加熱したら少し焦がしすぎてしまいました。)
4.トースターでドリアを焼いている間に、ブロッコリー(冷凍保存袋の全量)、パプリカとにんじん(冷凍保存袋の半量)をレンジで解凍。
5.盛りつけたらできあがり。

■金曜日の「玄関開けたら15分でディナー=ピーマンの肉詰め」の作り方

1.ピーマンの肉詰めを電子レンジで解凍する。
2.フライパンにサラダ油を引き、凍ったままのぶなしめじとエリンギとにんじん(冷凍保存袋の全量)と1を入れて中火焼く。途中、ピーマンの肉詰めは裏返すと火の通りが早いです。
3.電子レンジで使えるタッパーに、パプリカ(冷凍保存袋の全量)、オリーブ油、レモン汁、シーズニングソルトをかけ、電子レンジで3分加熱してパプリカのマリネを作る。
4.盛りつけをしてできあがり。

以上です。その日の晩に解凍するものを、朝出かける前に冷蔵庫に移しておくと、レンジの時間も短縮できてさらに時短レシピになります。あまりに月曜日から金曜日の調理が楽なので、記者は金曜日の夜に「ああ、もう15分でご飯が作れないんだ……。」と寂しい気持ちになってしまったほど。皆さんもぜひ一度試してみてください。

(文、写真=山川ほたる