先日、恐ろしい話を聞きました。なんでも、婦人科系の病気で手術をする医師が「最近、女性の子宮を手術すると、子宮がシャンプーの強い匂いがして、その匂いが一日中手から離れなくて困る」と言っていたらしいのです。

そんなことを雑談としてアーユルヴェーダの専門家の方と話していましたら、アーユルヴェーダの観点から興味深いことを教えてもらいましたので紹介します。教えてくれたのは、アーユルヴェーダ専門店padmaの渡會恵さん。記者の疑問に丁寧に答えてもらっちゃいました。

記者:最近、子宮の中にシャンプーの強い匂いがする人が多いと聞いたんですが、肌からシャンプーが吸収されちゃうなんてバカなこと、ないですよねえ。

渡會恵さん(以降、渡會):いえ、もしかしたらあるかもしれません。だって、アーユルヴェーダの施術の仕組みは、肌の表面に薬草オイルを塗り肌から薬草のオイルを吸収させ、そのオイルで体に溜まった毒素をはがしとり、体外に排出させるというものなんですよ。

記者:えっ! じゃあ、肌から何かを吸収させているということですね! 言われてみれば、塗り薬や湿布薬の効果があるということは、肌から吸収するものもあるってことですしね……。

渡會:そうですね。肌を通り抜けて体に害をもたらすというので、「経皮毒」と言われています。

最近、悪い食べ物を食べないように、と意識している人が多いですが、食べ物の場合は肝臓や腎臓が毒素を輩出しようと働くので、体に入った毒素は90%以上が肝臓で処理され、体外に排出されるそうです。しかし、経皮毒はなかなか排出されにくく、一度体に入ってしまったら10日経っても10%しか体の外に出ないと言われています。

記者:肝臓と腎臓は偉大ですね。経皮毒はどうなっちゃうんですか?

渡會:悪いことに経皮毒は女性の場合は子宮に、男性の場合は前立腺等に溜まってしまうのです。また、経皮毒は粘膜からだと吸収されやすく、皮膚が温まるとさらに吸収されやすくなるんです。

記者:わ! そうなると、お風呂タイムって危険ですね! 「シャンプーの匂い」というのはたぶんシャンプーやボディソープやトリートメントをひっくるめた匂いだと思いますが、シャンプーはともかく、トリートメントは髪に馴染ませて数分放置している人ってたくさんいますよね。

渡會:そうですね。お風呂でリラックスをしているつもりが、毒を体に入れてしまっていることも多いのかもしれません。

記者:え〜!! 何とかならないんですか〜? 最近、私は食べ物には気を使っているんです。いつかは子どもがほしいと思っていて、お母さんが食べた添加物が生まれる子どものアトピーの原因になることもあると聞いたので。添加物が薄毛の原因にもなると聞いたこともありますし。でも、どんなに食事に気を使っても、皮膚から毒が入ってしまうのでは、意味がないですよね!?

渡會:一番良いのは、食べ物と同じく経皮毒を体になるべく入れないようにすることです。それから、肝臓の動きを助けて経皮毒を排出させることも大切です。

記者:ふむふむ。

渡會:そこでおススメなのが、ヘナとアーマラキーという植物のパウダーを使う方法。インドでは、子供を授かる前に『パンチャカルマ』という体内の毒を排出する解毒プログラムを男女共に受けると、良い遺伝子が作れると
言われています。
次世代に毒性の負担をかけないためでもありますね。
そのパンチャカルマでも、ヘナやアーマラキーは使われています。


記者:ヘナは髪の毛を染める物ですよね? 体に良いんですか?

渡會:ヘナは染料として知られていますが、ヘナに含まれるローソニアアルベという成分が肝臓の毒素を
排出する機能を助け、ナフトキノンという成分が子宮の働きを整えると言われています。そのためヘナは
アーユルヴェーダでは、毒素排出、炎症抑制、血糖や新陳代謝を良くする薬として使われています。ヘナは経皮毒を排出するのに役立つのです。

記者:アーマラキーも髪の毛を染めるものなのですか?

渡會:アーマラキーはどちらかというと、スパイスだと考えてもらうと良いと思います。アーマラキーは細胞を若返らせ、内臓を強化します。
ビタミンCが多く、トリートメント効果、育毛効果、若返り等の効果があるものとして使われています。アーマラキーには『看護婦さん』と言う意味があるくらい
万能なんです。アーマラキーはどちらかというと、経皮毒が入るものの代わりに使うイメージですね。

記者:アーマラキーやヘナを使って簡単にやれることを、ぜひ教えてください!!

……と、渡會さんが教えてくれた方法を記者が試してみました。簡単だったのは、アーマラキーを使う方法。アーマラキーパウダーはネットで100グラム1500円程度で購入でき、飲めば美容にも良いし、薬膳としてお料理にも使えるし、ヘッドスパにもパックにも使えてムダがありませんので、皆さんに紹介します。


アーマラキーはこんな粉。太田胃散のようにさらさらとしていて、匂いはかすかに梅干し風。ちょっとなめてみると、強い味はないものの少しすっぱい感じ。

【アーマラキーでヘッドスパ(4日に1回くらいのペース)】
トリートメント剤を髪の毛につけて放置すると、経皮毒が体に入ってしまう可能性があります。そのため、トリートメント剤代わりにアーマラキーを使います。

<やり方>
アーマラキーパウダー大さじ1に水を加え、ゆるいマヨネーズ程度の硬さのペースト状にして、トリートメント代わりに髪の毛につける。育毛&美髪効果があるとのこと。髪が痛んでいたり、髪に悪いものがついていたりすると、数回の間はやっている間、ギシギシになるそうです。でも何回か続けると、ある日、するっと指通りが良くなるのだとか。髪に使った残りのアーマラキーペーストは、全身をマッサージするのに使ってOK。

<感想>
実際にやってみました。最近、記者は髪には少し気を使っており、髪の痛みを10点満点で考えたら、7点くらいです(美容師さん評価)。なので、正直言えば「私は最初からするっと指通りが良いかも!」なんて思っていたのです。でも……、実際にアーマラキーペーストをつけたらギシギシで指が通らない! 乾かしたらゴワゴワになっちゃうかも、と心配に。また、アーマラキーは少しだけ梅干しのような匂いがするのですが、少し匂いが髪につくかも?

ところが、髪を乾かしてみてビックリ! 少し勢いが弱い記者の髪の毛がふんわり根元から立ち上がって良い感じ! 匂いも全く残っていないし、サラサラヘアーになりました。これはおススメ。

【アーマラキーでヨーグルトパック(3日〜1週間に1回)】
フェイスシートは世の中にたーくさん出ていますが、添加物がたっぷり使われたものも多いのだとか。美しくなりたくて使っているものによって、経皮毒を体に溜め込んでいたら残念。そこで、アーマラキーとヨーグルトでパックをする方法もご紹介。

<やり方>
プレーンヨーグルト大さじ2に、アーマラキー小さじ1を入れてよく混ぜて顔に塗る。肌が強い人は5分、弱い人は2〜3分放置してから洗い流す。アーマラキーにはビタミンCがオレンジの20倍と多いので、美白効果もあるとのこと。ただし、刺激を感じる場合はすぐに洗い流してください。

<感想>
実際にやってみました。アーマラキーパウダーは水に溶けない部分があるようで、ゴマージュの代わりにもなりそう。記者は割と皮膚表面が強く角質が溜まりやすいタイプなので、老化角質除去にぴったりだと思いました。使用後はツルすべはだに。翌日の化粧のりはバッチリ!! (お肌に合うかを確かめるためにも、一度手に乗せて試してみることをおススメします。)

【アーマラキー化粧水】
化粧水にも、防腐剤など添加物がたくさん入っている場合があります。こういったものも経皮毒につながる可能性があるため、アーマラキーで作った化粧水に変えてみるのも手かも。

<やり方>
コーヒーフィルターに小さじ1杯のアーマラキーを入れ、100ccのお湯を注ぐ。アーマラキーのビタミンCは熱で壊れにくいのだそう。冷蔵庫に入れて保管します。

<感想>
実際に使ってみました。機能性の高い化粧水と比べると、「“潤った”感」はやや足りない気もするものの、普通に化粧水です。記者は特に肌荒れを起こしたりもせず、いたって普通に使えました。記者が気に入ったのは、この化粧水は飲めるところ。100cc作って少量化粧水として利用し、残ったものは蜂蜜を入れて飲めば、体の中からも外からビタミンCたっぷり!

以上! ちなみに、ヘナを使った毒素排出の方法は、アーマラキーでヘッドスパをするときと同じように、ヘナ大さじ2、
インディゴ大さじ2、
アーマラキー大さじ1に水を足し、マヨネーズくらいの硬さのペースト状にしてヘッドスパをするのだそう。

アーユルヴェーダは代替医療の一つです。西洋医学からするとすっきり理解しがたい部分もあるかもしれません。しかし、長年受け継がれてきたものには、何らかの真理があるのではないでしょうか。食べ物や化粧品に気を使っている皆さんは、ぜひ一度試してみてください。

(取材、文、撮影=FelixSayaka

取材協力:渡會恵(アーユルヴェーダ専門店padma