肩こりがひどい。今年の目標だったダイエットも目標未達成。最近、何だか達成感がない。ああ、でもそんなことよりも忘年会の出し物を考えなくちゃ……。最近の私、パッとしないわ。

そんな思いを抱えている人はいませんか? 実はそんな方におススメしたいものがあります。それはバク転! バク転をするためには、背中や肩を伸ばさなくてはなりません。それが肩こりにいいんです! それからバク転はインナーマッスルを必要とするので、レッスンを受けるとインナーマッスルが鍛えられます。つまりダイエットに最適! しかもバク転ができたら「何かの壁を越えたような気持ち」になれるし、バク転さえできたら、忘年会でキャットウーマンに扮することもできちゃうんです!

でも、いくらバク転が肩こりやダイエットに良くても、自分ひとりでは試してみる気にはなりませんよね。でも大丈夫です。「大人のバク転講座」が渋谷区笹塚で行われているんです。見学に行ってみたところ、講座の受講生がギネスをとっていたり、講師の先生が頼もしかったりと、かなり楽しそうだったので紹介しちゃいます。

会場は笹塚から徒歩5分のスタジオ。ちょっと早めについたところ、中では何やら威勢の良い声が。講座を行っている株式会社ワーサルは、タレント事務所も運営しており、記者が到着したときは現代アクションのレッスンが行われていたらしいのです。すばやい動きで動き回る男女が何人も! わ~すでに異世界で楽しい!

そこに登場した本日の講師の先生は堀内さん。筋肉隆々で男らしい~! 実は堀内さんは現役のスタントマン。この講座の講師はすべて、現役のスタントマンなのです。

もともとこの講座は、スタントマンの事務所をしている株式会社ワーサルがタレント用にアクションスクールを始め、スクール生からの要望でバク転指導を行ったのがきっかけでできたそう。スタントマンの先生が、体に負担のないやり方や、アクションスクールでの指導の経験をフル活用して教えてくださるのです。しかも、レッスンは常にアシスタントの方と2人体制で指導。

一方のレッスン生。どんな人がレッスンを受けているのかと思ってレッスン生をドキドキしながら待っていたところ、いらしたのは小柄でかわいらしい、いたって普通の32歳のOLのSさん。なぜバク転をやってみたいと思ったのかを聞いてみたところ、「何か新しいことに挑戦してみたかった」とのこと。

■講座の流れ
レッスンの全体の時間は2時間。「ストレッチ」→「バク転のビデオを見て、イメージトレーニング」→「マット運動」→「バク転レッスン」という流れで行われます。

・ストレッチ&バク転のビデオを見てイメージトレーニング
ストレッチはかなり念入りに。安全に配慮されている感じが伝わります。日頃、体を使っていないというOLのSさんも慎重にストレッチ。その後、ビデオを見ながら注意点などを指導されます。先生も実演してくれて、ばっちりイメージトレーニングを行います。

・マット運動
次はマット運動。前転や後転、倒立など、小学校以降やっていないような運動が満載。なんだか……とても楽しそうです! レッスンを受けていたSさんは、「体が硬いので、ヨガとかダンスとかだと自分一人が違う動きをしているようで恥ずかしいのですが、マット運動は自然に体が伸ばせて気持ち良いです!」と言っていました。

このマット運動、一見単なるウォームアップに見えます。でもそれだけではありません。後転をしている際に「目を閉じると、目が回っちゃうから開いてね」などと、バク転に必要なコツを仕込んでいるのです。特に体を動かす習い事の場合、一気にいろいろと教えられてもできないことってありますよね。それを、うまくマット運動中に分散して教えてくれている感じがしました。

・いざ、バク転へ
そしていざバク転の指導へ。二人がかりでアシストするから、絶対に頭から落ちないとのこと。講師の堀内さんが「この筋肉で支えますから!」とさわやかにおっしゃって「きゃ~ん、頼もしい~。我が身をお任せしますわ。」と、横から見ていた記者でも思ってしまうほど。バク転では、思い切って後ろに飛べるかが肝になるそうなのですが、二人の筋肉隆々な方々にアシストしてもらえるならできそうです!

本音で言いますと……、「支えてもらえるから安心」っていう状態で後ろに倒れこむのって超楽しそう! 皆さん、マドンナの「Give Me All Your Luvin’」のプロモーションビデオでチアリーダーに扮したマドンナが後ろに倒れこみ、アメフトマンに支えられるシーンを見たことはありますか? あれ、女子の「姫心(=お姫様扱いされたい心)」をくすぐりませんか? あれとなんか似ていて、むちゃくちゃ姫心をくずぐられちゃいます!

また、二人体制で指導をしてもらえるので、何か必要の際はアシスタントの方と講師の方が二人で実演。自分の動きをどう変えればバク転が成功するのかがよくわかりそう。

講師の堀内さん曰く、バク転のアシストの時には「飛べなくても、ぼくら二人で回しちゃいます。」とのこと。一方のSさんは「強引に回されている感じが全然しない」とおっしゃっていました。それだけ、体の動きにあった無理のない自然なアシストなのだということですね。感覚がつかみやすそう。

モニターで実際に飛んでいる様子を確認し何回か試すうちに、びっくりすることにSさん、2時間レッスンのうちの1時間くらいまでに、「あともう少しでバク転ができる!」といった状態になってしまいました! 株式会社ワーサルの方のお話によると、1回のレッスンでできるようになる人は20代だと50%ほどとのこと。

■ギネスも持ってる!!
実はこの講座、受講生を中心に140人が一気にバク転を行ってギネスブックにも載ってしまっているんです。

http://www.youtube.com/watch?v=9CL6K2Y-Jqo

この講座でバク転ができるようになった人の最年長記録は65歳! 65歳の方もできるなら、記者でもできるかも……?

バク転ができるようになれば、何かが変わるかもしれません。少なくともちょっぴり度胸はつきそうですし、誰かに披露したら意外性を喜んでくれそうです。たとえ1回でできるようにならなくても、かなり運動になって楽しそう。記者も今度やってみようかな〜!

(取材、撮影、文=FelixSayaka
取材協力:株式会社ワーサル「大人のバク転講座」