花の都「パリ」。芸術、グルメ、ショッピングとあらゆることが楽しめて、女性にとっては永遠の憧れとも言える場所ですよね。「そんなパリにどうしても行きたい、でも会社を長く休めない!」と最近ずっと思い悩んでいた筆者はとんでもない計画を考え付いてしまいました!

名付けて、「0泊3日のパリ、弾丸ツアー」。

そう、現地に1泊もせずに、1日でできるだけのことを楽しんで、そのままトンボ返りし てくるという旅行です。でも、本当にそれで楽しい旅ができるのでしょうか? うーん、こればかりは想像するだけでは分からないので、実際に挑戦してみました。果たしてその結果はいかに?

まず結果的から申しますと、体力的には少々きついながら、結構パリのいいとこ取りができちゃいました! でも現地での滞在は僅か17時間。そんな超短期旅行を少しでも快適にするためには、以下のようなことがポイントになったと思います。

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1、旅行先の選択
今回の旅行先はパリでしたが、東京とパリの間は直行便の数が多く、都合の良いスケジュールが組みやすい状況でした。これによって、遠いヨーロッパでも「早朝午前6時頃に到着し、夜遅く午後11時30分頃の便で出発」という旅程を組んで現地での1日を最大限に活用す ることができました。ほかの行き先では、宿泊せずに、これだけの時間を現地で確保するのはスケジュール的に難しかったかもしれません。

2、 現地での行動目的を絞って1日のスケージュールを計画する
時間が非常に限られている中で、当然と言えば当然ですが、「これさえできれば良しとしよう」というしっかりとした目的を持って計画を立てないと、「もっと色々なことをしたかったのに時間が足りなかった」と悔いが残るようなことになってしまいます。

私の場合、今回の目的は美味しいフラン スの食材を食べること、そしてルーヴル美術館に行くこと、この2点に絞りました。これらを達成すべく、午前中はパリ・バスティーユ地区にある市場の周辺を周って色々な食材を見たり試食できるグルメ・ウォーキングツアーに参加し、午後はルーヴルを見学するという予定を立て、ウォー キングツアーの申し込みだけ日本から済ませて現地に赴きました。

3、 できればマイレージプログラムなどを活用し、航空会社のラウンジを可能な限り利用する
宿泊なしの旅行ということは、出発してから家に帰るまで3日間ほど移動し続けることになりますので、できればフライトの前の休めるときにラウンジで体を休め、軽食を取り、シャ ワーを浴びたりするのがよいでしょう。

これをするのとしないのとでは、疲れ方もかなり違うかもしれません。何らかのマイレージが 貯まっていて、それによってラウンジが利用できるようでしたら、ぜひともそうするべきでしょう。

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それでは、(前後の移動も含めて)パリで実際にどのような1日を過ごしたのか、ご紹介します!

【まずは日程】
■1日目:夜、羽田空港に到着、チェックインなど搭乗の準備を済ませる

■2日目:日付が変わってすぐの深夜便でパリに向けて出発!現地時間午前6時頃にパリ・シャルルドゴール空港に到着

・07:15~ 電車(RER)でパリ市内まで移動
・09:30    地下鉄バスティーユ駅付近でウォーキングツアーのガイドさんと待ち合わせ
・09:30~12:30  約3時間かけて、バスティーユ地区内のパン屋、マーケット、食材屋さんなどを試食を兼ねて散策
・14:00    地下鉄でルーヴル美術館まで移動。
・14:30~18:30 ルーヴルを見学、もちろんギフトショップもチェック
・19:00    地下鉄でシャンゼリゼ通り(凱旋門)まで移動
・19:15~19:45  シャンゼリゼ通り沿いのショップをウィンドーショッピング
・19:45     かなり冷えて来たので「ラデュレ」でお茶をいただいて一休み

・20:15    タクシーでドゴール空港に向けて出発
・21:20   ドゴール空港に到着
・21:50~ チェックイン後、空港でショッピング←「女性にとっては大事なポイントです!」
・23:35 ドゴール空港を出発

■3日目:日本時間午後6時頃成田に到着。0泊3日の旅、無事終了!

と、こんな3日間でした。私としては当初の目的を果たせたので十分満足な旅でしたよ! グルメ・ウォーキングツアーでは、必ずしもパ リでの観光の中心スポットとは言えないババスティーユ地区を自分の足で歩くことができて楽しかったですし、何よりもガイドさんに連れて行っていただいたお店のパンや牡蠣、チーズ、イチジク入りのパテなどはどれもとにかく最高に美味しかったです! もう、死ぬ気で食べました。

ちゃんとしたレストランでお食事をするのも勿論いいのですが、このように色々な食材を少しずつ食べられるのはとっても嬉しかったです。おかげで、夜9時過ぎに空港に到着するまで、何も食べなくても平気なくらいお腹がいっぱいになりました。

たっぷり腹ごしらえをした後は、ルーヴル美術館に向かったわけですが、さすが世界に名だたるルーヴル!  教科書やテレビで見たことがあるような名画、彫刻ばかりで、自分が見たい作品だけをピンポイントに見て回るだけで何と4時間くらいかかりました。終わる頃には、もう足はすっかり棒になり、帰国した翌日も強烈なふくらはぎの筋肉痛に襲われました。

でも、ここでまだめげるわけには行かないと、その後凱旋門の方までさらに足を伸ばし、シャンゼリゼ通りのラデュレで「マリー・アントワネット」という名前の紅茶をいただきました。帰国してからの朝食用にちゃっかりクロワッサンもそこで買っちゃいました。この時点でもうほとんど歩けないほどクタク タになっていた私は、タクシーでドゴール空港まで戻り、パリの街に別れを告げました。

空港に着いても、まだお楽しみが終わったわけではありません。空港の免税店でのショッピングも最後に残っています! フランス最大の空港だけあって、お店もかなり豊富に入っていますし、ブランドショップから細かいお菓子や食材まで効率的にお買い物できお店が揃っているので、時間がない場合はとてもありがたいです。そうこうしているうちに、飛 行機の出発時間となり、楽しいフランス滞在も終わりです。後は、東京に到着するまで飛行機の中で寝るばかり。

このように、かなり無茶をしながらもパリを満喫した17時間でしたが、やはり0泊でキツかったこともあります。

【大変だった点 & 気をつけたいポイント】
1、 機中での2連泊
何と言っても、3日間近く横になって寝れないのはちょっと大変でした。飛行機での移動時間は片道約12時間 です が、横になれなくても機中でできるだけ寝ておかないと、体が持ちません。特に行きは、現地に着いたら朝で、すぐにフル回転で活動開始しないと時間が勿体ないので、飛行機での休息は重要です。でも飛行機でがっつり寝ると、首や肩がひどく凝るんですよね~。

2、 シャワーは空港で
ベッドで寝れないのもそうですが、宿泊がないということは、空港の施設を使わない限りシャワーも浴びることはできません。今回の旅では、何とか空港ラウンジを使用できように手配して出発前と帰国前にシャワーを浴びることができました が、あまりリラックスはできませんでした。

3、 移動続きのハードなスケジュール
とにかく時間がありませんので、現地では常にハイペースで移動し続けること になります。特にルーヴルなどを半日で見るとなると、かなり体力的にシンドイです。ガシガシ歩かないといけないので楽な靴を履 いて行かないと、死にます。

4、 物は最小限のみ
0泊だと、ホテルなど荷物を置ける場所はないので、必要最低限の物しか持っていけません。また、持って いった ものは現地での滞在中、ずっと持ち歩かなくてはいけません。着替えや化粧道具もなるべく減らす必要があります。

5、 少ない食事の回数
食事の回数は2回ほどしかないので、せっかく美食の国フランスに行っても、食べられるものが本当に限られ てしまいます。これはちょっと(いや、かなり)悔しい~!

いかがでしたでしょうか。キツいながらも、今回実行してみてヨーロッパ0泊の旅は十分可能であることが分かりました。もちろん、もっと時間をかけてルーヴル以外の美術館や、モンサンミッシェルなどパリから少し離れた場所まで足を伸ばせれば言うことはないのですが、短い日数で宿泊費もかからずに、これだけのことができれば、充実度はかなり高いと言えるのではないでしょうか。

あ、でも時間がある方 は、こんな滅茶苦茶なことはしないで、無理のないスケジュールで色々な見どころを楽しんでくださいね。それでは、皆さん良い旅を!

(写真、文=Kay)

以下、パリの写真をお楽しみください!

▼空港からパリ市内へ移動するために乗ったRER鉄道の駅

▼さすがパリ、空港内の広告もおしゃれ!

▼ドゴール空港内のお手洗いは扉に綺麗な絵が描かれていてびっくり。

▼地下鉄のバスティーユ駅では、フランス革命の様子描いた見事な壁画が目を楽しませてくれます。

▼ウォーキングツアーの待ち合わせ場所だったバスティーユ広場前

▼ウォーキングツアーでは色々なお店を訪れました。こちらは鮮やかなケーキや美味しそうなパンが並ぶパン屋さん。

▼チーズ屋さんで売っていた変わった形のソーセージ

▼海産物を売っている屋内のお店で美味しい牡蠣をいただきました。

▼やって来ました、ルーヴル美術館!

▼圧倒的な存在感で見る者を惹き付ける「サモトラケのニケ」

▼歴史に残る一場面を描いた「ナポレオンの戴冠式」

▼艶かしくも美しい魅力が光る「グランド・オダリスク」

▼もちろん、「モナ・リザ」の微笑みも堪能しました。

▼ルーヴルはギフトショップの品揃えも充実。こんな可愛いマリー・アントワネットのグッズもありました。

▼ルーヴルに併設されているスターバックスには素敵なラファエロのポスターが飾られていて、雰囲気もおしゃれ。

▼シャンゼリゼ通り沿いのラデュレでいただいた「マリー・アントワネット」の紅茶。ハチミツと花の香りが素敵でした。

▼美しいシャンゼリゼ通りの街並み。最後はこの辺りからタクシーに乗って空港に向かいました。