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座り仕事が多い皆さん、足はむくんでいませんか? 寒い季節はどうしても血流が悪くなって足がむくみがち。記者も毎晩マッサージはしているのですが、最近足がパンパン。自分でできる対策がマッサージや運動以外にはないのかと調べていましたら、「お灸がむくみに効く」らしいということがわかりました。

皆さん、お灸と聞くとどんなイメージを持ちますか? 「お灸はお年寄りのもの」というイメージを持たれる方もいると思います。でも最近、美容鍼灸を銘打つサロンも増えてきて、銀座や表参道に鍼灸サロンができたり、パリジェンヌならぬ「ハリジェンヌ」パーティなどが開かれたりと、若い女性にも人気の様子。そこで、記者も取材に行ってきました。教わったお灸を自分でやってみたら、むくみに劇的な効果がありましたので、やり方をご紹介します。

教えてくださったのは、三軒茶屋の「アムラス鍼灸」で美容鍼灸を行なう、鍼灸師の美月綾乃さん。
美月綾乃さん

美月さん曰く、冷えを改善させると、生理不順が改善したり、生理痛が和らいだり、赤ちゃんができたり、足のむくみが解消されたりする効果が期待できるのですって。

健康に関わる人がみな口を揃えて危険を指摘する「冷え」。危険を指摘されなくても、簡単に改善できるならば対策したいものですよね。そこでお灸を活用するのですが、最近は非常に便利になってきていて、ドラッグストアやインターネットで手軽なお灸が購入できます。

たとえば「せんねん灸」。下に台座がついているので初めて試す場合でも使いやすいです。煙が出ないタイプもあるので、タバコの匂いが嫌いという人は、そちらを購入するのがおすすめ。また、シールタイプで火を使わない、絆創膏状のお灸「おきゅ膏」や、シール付きのミニカイロのように手軽に使える「せんねん灸太陽」のような商品もあります。

どんなものを使用するのでも良いので、まずはお灸を用意して、8箇所にお灸をすえます。冷えに効くツボは、太衝、三陰交、足三里、血海というもの。
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具体的な場所と、説明は次の通り。

太衝:
太衝は、足の甲にあるツボで、親指と人差し指の骨が接合するところにあります。押さえるとズンと響く場所です。このツボは冷え性のほか、ストレス対策にも効果があるんですって!
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三陰交:
三陰交は、うちくるぶしの一番高いところから指4本分上の骨の後ろにあります。押さえるとズンと響きます。冷え性の人は押さえるとかなり痛いはず。記者はかなり冷えていて、美月さんに教えてもらって押さえたら、「ぎゃっ」と叫んでしまうくらいの痛さ。三陰交は、婦人科系に効くツボで、生理痛対策にも最適なので、知っておいて損はないツボです。

足三里:
ひざ下の外側を指でたどって行くとくぼんでいるところがあります。そこが足三里です。わかりにくい場合は、親指と人差し指でひざのお皿を包むように触った時、中指の先端が当たるところが足三里のツボだと考えると良いでしょう。このツボは、冷えに効くだけでなく、肩こりや胃の疲れにも効くツボです。
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血海:
膝のお皿から指3本分上の内ももに血海のツボがあります。このツボも、押すとにぶい痛みがあります。血海も冷えに効くだけではなく、生理痛や月経不順に効果があると言われるツボです。
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これらの両足8個のツボにお灸を置くと、不思議なことに足がポカポカしてくるのです。

火をつけないタイプのお灸(「おきゅ膏」や「お灸太陽」など)がある場合は、中極(おへその指5本分下)と仙骨(お尻の割れ目のすぐ上の三角の骨の部分)にお灸を据えるのもおススメ。じんわり温まります。

記者のおススメは「おきゅ膏」というお灸シールをこの太衝、三陰交、足三里、血海、中極、仙骨の10箇所に一日中貼っておく方法。記者は足がとても冷えていて、冬場は足に触ると家具と同程度に冷たかったのですが、おきゅ膏を貼っていたら足が首と同じくらい温かくなっていてびっくり。むくみもかなり改善されたのです。おきゅ膏は、人によってはピリピリとした刺激を感じてしまうらしいので、その場合は1/8程度に小さく切って使うのもおススメです。

プロにやってもらった場合は即効性があるものですが、自分でやるときはそこまで即効性は期待できないことも多いので継続してやることが必要です。でも一度ツボの場所がわかれば後はお灸は簡単。足がむくむ人、赤ちゃん待ちの人、冷え性の人、生理不順の人、生理痛がひどい人は、ぜひ試してみてください!

取材協力=三軒茶屋の「アムラス鍼灸」美月綾乃
(文、写真=FelixSayaka