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女性の髪を艶やかに彩る、「かんざし」。着物を着るときの少ない現代において触れる機会は少ないものの、今なお多くの女性に愛され続けている、日本が誇る身に纏う芸術品、「かんざし」。

今回ご紹介するのは、そんな「かんざし」を製作し続けているかんざし作家、榮さかえさんの作品です。

榮さんの作品モチーフに選ばれているのは主に、花と蝶。その姿はどれも、思わず息をのんでしまうほどに精巧で、見る者の時間を一瞬止めてしまうのではないか、と思うほどの畏怖にも似た強い力を放っています。

「生の頂点で時間を止められたかのような花や蝶を、貴方の髪に留めて下さい。1点1点想いを込めて作ります。四季の美しさがいつでもそばにありますように」

榮さんが、自身のフェイスブックに掲載しているこの言葉。彼女の作品は、まさにこの一文に尽きます。何らかの方法で、生きたまま時が止まってしまった花や蝶を、そのままかんざしにしてしまったのではないか。作品を見ていると、そんなはずはないのにもかかわらず、どうしてもそうとしか思えなくなるのですから。

「かんざしをひとつ製作するのにかかる時間は、3日だったり30日だったりと、まちまちですね」と語る、榮さん。彼女が花や蝶をモチーフに選んだきっかけは、一体何だったのでしょう。

「成人式のお嬢さん方を見て、透明な青い蝶の髪飾りが加われば完璧なのに、と思ったのがきっかけですね。でもそういったものは売っていなかった。だから私が作りました。それまでは、製作とは無縁の人生だったのですよ」

透明といえばガラス。しかしガラスは厚い上に重く、髪に飾るには不向き。そんなわけで、榮さんはかんざしの材料に、「樹脂」を選んだのだそうです。

使い勝手が良さそうでありながら、なおかつ世界にふたつとない輝きを持った、榮さんのかんざし。一生モノのアイテムとして、末長く大切にしたくなる逸品ですね。

(文=田端あんじ)

参考元:榮さかえさんフェイスブック( http://goo.gl/3B0BY)、ブログ(http://goo.gl/tZMkN
写真:榮さかえさんflickr=(http://goo.gl/9DUWZ )など

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Photo by OSAMU YAMAZAKI (http://imagedive.co.jp/)