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皆さん、次のデートで行く場所は決まっていますか? 決まっていない方に、お勧めの場所があります。東京都現代美術館の「アートと音楽-新たな共感覚をもとめて」展です。

こちらの企画展、総合アドバイザーは、あの坂本龍一さん。「アートすぎて難しかったらどうしよう」と思いつつ行ってみましたら、とってもステキで楽しめましたので皆さんに紹介します。

「アートと音楽は、二つの異なるジャンルということになっている。しかし音をもってするアート、 あるいは視覚表現による音楽というものも、あるんじゃないか。また、アートとも音楽とも、どちらとも言えず、どちらとも言える表現というものもあるんじゃないか。」

坂本龍一さんはそう言っています。そんな言葉通り、この企画展はアートなのか、音楽なのか判断がつかないような作品や、音を絵で表現した作品など、新しいタイプの作品がいっぱい。

でも、構えて出かけなくても大丈夫。理解しようとするのではなく、単純にアートに浸っちゃえば十分楽しめるんです。

例えば、最初に目にするセレスト・ブルシエ=ムジュノさんの作品は、円形のプールの中に水が張られ、白い器がたくさん、ぷかぷかと浮いているというもの。水の流れによって白い器が時にぶつかり合い、鐘を思わせる音が室内に響き渡るのです。ゆるゆると浮かぶ白い器を見ながら澄んだ響きを聞いていると、心がすっと静かになります。
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またバルトロメウス・トラウベックさんの作品は、丸太をスライスして木の年輪をレコードの溝に見立て、そこから音を読み取るというもの。木材が変わると音が変わってくるのが不思議で、いろんなことを考えさせられます。
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でも、ときには芸術的すぎて理解できず、楽しめないと感じる作品もあるかもしれません。デートでこの企画展に行った場合、楽しめないと困りますよね。でも大丈夫! そんなときにはアート初心者同士ならではの楽しみ方をすればいいのです。記者のおすすめはこんな感じ。

1. タイトルを当てっこする
2. 自分で作品にタイトルをつけるとしたら何とつけるかを発表し合う
3. アーティストが何を思って作品を作ったか、どんなことがきっかけでこの作品を作ろうとしたかを想像して話し合う
4. おもむろに「前衛的だね」と言い合う

この方法で楽しむと、相手が何をおもしろいと思っているのか、何を考えているのかがよくわかり、二人の関係がよくなっちゃうかもしれません。

記者が見たところ、今回の企画展は、哲学系男子、生物専攻男子、Tech系男子、文学系男子、数学系男子にはおもしろいと言ってもらえるのではないかと感じました。ぜひバレンタインデー前のデートに行ってみてはいかがでしょうか。スカイツリーも近いから、アート鑑賞後には東京ソラマチに行けるしね。

あ、アートの一つに、靴を脱いで体験するタイプのものがありますので、デートでお出かけの際はお気をつけ下さい!

■美術館情報
東京都現代美術館
〒135-0022 東京都江東区三好4丁目1-1
開館時間:10:00 ~ 18:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日
URL: http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/138/

(取材、文=FelixSayaka
写真提供=東京都現代美術館

▼数学系男子、生物専攻男子が喜んで解説/想像したことを話してくれそうなアート
クリスティーネ・エドルンド 《セイヨウイラクサの緊急信号》
クリスティーネ・エドルンド《セイヨウイラクサの緊急信号》 2010年
Courtesy Galleri Riis, Oslo / Stockholm Photo: Jean-Baptiste Beranger

▼ぶつかり合う器が、鐘のように澄んだ響きを奏でます。
セレスト・ブルシエ=ムジュノ《クリナメン》
セレスト・ブルシエ=ムジュノ《クリナメン》 2012年 撮影:上野則宏

▼Tech系男子が喜びそう。かわいらしいアートです。
大西景太《Forest and Trees》
大西景太《Forest and Trees》 2011年 撮影:上野則宏

▼氷で作ったレコード。不思議な音です。
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八木良太 《Vinyl》 2005年 撮影:上野則宏

▼木の年輪を音楽に。木の種類ごとに音が違うのも不思議な感じです。
バルトロメウス・トラウベック《Years》
バルトロメウス・トラウベック《Years》 2011年 撮影:上野則宏