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昨年夏頃、イギリスの雑誌『エコノミスト』で、「世界で最も住みよい都市」に選ばれたという香港。しかしこれからご覧いただく写真を観る限り、その実態は決して快適とはいえないみたい。

ご紹介するのは、香港にあるアパートの一室を真上から撮影した5枚の写真。そのコックピット並みの狭さ、そして密度の濃さに、二度見三度見してしまうこと必須ですわよ! 

「足の踏み場もない」という表現しか浮かんでこない、人やもので溢れた窮屈そうな部屋。アパートの部屋は各々およそ一坪ほどしかないそうで、香港都市部ではこのような部屋に、なんと10万人以上もの人々が暮らしているのだそうです。

衣食住すべてを、この小さな小さな空間で賄う住人たち。写真からその暮らしぶりが、手に取るようにわかります。

少ないスペースを有効活用するため、二段ベッドを導入している部屋。両脇にうず高く積み上げられた荷物が、非常に危なっかしい印象を与える部屋。このような部屋に住む人々の多くは、経済的に困窮した、いわゆる「社会的弱者」。これは、大きく発展を遂げたかのようにみえる香港のもうひとつの側面でもあるのです。

悲壮感というよりもむしろ、逞しさ。香港の人々の「生きる力」をまざまざと見せつけられたような気分になる、5枚の写真。「劣悪な住宅事情を改善させるべく、ぜひ香港政府に意見してほしい」と、撮影を行った団体『Society for Community』は読者に呼びかけているようですが、果たしてその願いは届くのでしょうか。今後の展開が気になりますね。

(文=田端あんじ)

参考元:Ads of the World

▼たしかにこりゃ狭いわ

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