kame

他生物とは明らかに一線を画した、特異なビジュアルを持つ生き物、カメ。

彼らの背中にある甲羅は、一体いつ生まれ、どのような過程を経て現在のように進化していったのか。今回みなさまにご紹介するのは、その謎の究明に迫った動画、『Evolution of the Turtle Shell』です。作品は動画サイトYouTubeで観ることができます。

スミソニアン博物館研究所の古生物学者、タイラー・ライソン博士らの研究に基づき作られたという、こちらの動画。根拠となったのは、「カメは肋骨籠(かご)と棘が広がってその甲羅を獲得した」という説を裏付ける、ふたつの発見でした。

そのうちのひとつは、「『エウノトサウルス・アフリカヌス』と呼ばれる2億6000万年前の生物がカメ類の祖先である可能性が高く、彼らは肋骨が非常に発達していた」というもの。そしてもうひとつは、「5年前に中国で発見された新種の初期カメ類『オドントケリス・セミテスタケア』もまた、カメのような腹甲と共に拡大した肋骨を持っていた」というものです。

ライソン博士らは、これらの説、そして過去に発見されたカメの祖先とされる生き物たちの骨格を元に、進化の過程を予測しました。現段階ではすべてが立証されたわけではありませんが、カメの甲羅の謎を紐解く鍵となるであろうことだけは確かなよう。好奇心を刺激する、非常に興味深い動画ですね。

(文=田端あんじ)

参考元:YouTube=Tyler Lyson

▼子供の頃、カメの甲羅って、取れるもんだと思ってたわ