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伊勢グルメの定番といえば、伊勢うどん

たまり醤油に鰹節やいりこ、昆布などの出汁を加えた黒く濃厚なたれを、40分〜1時間ほどゆでた太い緬に絡めて食べる、伊勢ならではのご当地グルメ。伊勢に来たからにはせっかくですもの、伊勢うどんを食べないと!

というわけで、数々のガイドブックで紹介されている、昭和初期開業(!)の名店『山口屋』さんにやってまいりました。

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伊勢市駅、そして外宮からほど近い『山口屋』。「創業時以来変わっていないのではないか」、といったレトロさがなんとも味わい深い店内は、昼過ぎだというのにも関わらずお客さんでいっぱい。中にはガイドさんらしき方々もいらっしゃいます。観光のプロに支持されているなんて、こりゃ期待が持てそうだわ!

さっそく、定番「伊勢うどん」を注文。と、その前に、伊勢の地ビール『伊勢乃国ビール』も飲んでみることに。「濃いのと薄いの、どっちがええ?」とお店のおかあさんに聞かれた記者は、迷わず薄い方を選択。だってまだ、お昼ですし。

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ドイツスタイルのオーガニックビール、と銘打たれているだけあって、さらりとした飲み口がとっても心地よいっ。女性が好きなタイプのビールだと思うので、イケる口の方はぜひお試しを。

待つこと数分、いよいよ伊勢うどんの登場です! 太~いモチモチ麺に七味をかけて、いただきま~す。

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お、おや? これ、「うどん」だよね? でもうどんにしては「ツルッ」とか「しこしこ」とかいう感触が、一切ないんですけど! 水分量がとにかく多い上、終始「モチッ」「ふわふわ」、といったかんじ。これは私たちの知っているうどんじゃあない……まったく別の食べ物だわ!

私たちが普段口にしているうどんとは、一線を画した伊勢うどん。むろん言うまでもなく美味しいけれど、「うどん」と呼ぶのにかすかな違和感を覚えるほど、その食感はあまりにも独特でした。

うどんの概念を打ち砕く伊勢うどん、伊勢を訪れた際にはぜひご賞味あれ。ちなみにたれ、色は濃いですが、塩辛いわけではなくむしろ甘みも感じられるのでご安心くださいね。

(写真、文=田端あんじ)