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3人の夢見る女の子たちを描いた映画『ドリームガールズ』。ビヨンセ・ノウルズ主演のきらびやかなショービズの世界とその裏の人間模様を描き、アカデミー賞各賞を受賞。日本では2007年に公開されご覧になった方も多いのではないでしょうか?

映画の原作となったのが ブロードウェイミュージカル『ドリームガールズ』です。そのブロードウェイ版が、現在日本で公演されています。「映画を見たから知ってる」で済ませていたらもったいない! 生で聞く歌、そしてパフォーマンスには感動も倍増だよっ。

・夢にむかって頑張る女の子のストーリー
舞台は1960年代のアメリカ。物語は、ディーナ、エフィ、ローレルの3人の女の子がスターになるのを夢見てオーディションに参加ところから始まります。会場で敏腕プロデューサーのカーティスと出会う3人。人気歌手ジミー・アーリーのバックコーラスからショービズの世界に踏み出します。そして3人はついに「ザ・ドリームズ」としてデビュー! ドリームズの3人もそれを取り巻く人々も皆夢をつかんだかに見えたが、リードボーカルを外されたエフィとのすれちがいから、物語は大きく動き出す……というものです。

スターダムにあがるまでの目まぐるしくも華やかなシーン。また恋に友情にと切ないシーンもあり、憧れた人も共感した人も多いのではないでしょうか?

・生のコーラスは鳥肌もの!!
映画版も素晴らしいものでしたが、やはり生で見るミュージカル版は迫力が違います!! 映画版との違いはストーリーがほとんど歌で進むということ。情景が感情が、歌に全てがこめられています。特に主役のひとりエフィ・ホワイト役の歌声はもう鳥肌ものです。

・歌とパフォーマンス、舞台演出がかみあった華麗なシーン
素晴らしいのは歌だけではありません。舞台ならではの演出も見所。映画はミュージカル版を原作としているので同じシーンで同じ歌が入りますが、その演出は全く異なります。

たとえば、第1幕でカーティスら男性陣らが繰り広げる「Steppin’ To The Bad Side(ステッピン・トゥ・ザ・バッド・サイド)」は、役者の歌とパフォーマンスだけでなく、舞台上で映像も流され、そのギミックと役者の歌とパフォーマンスが絶妙にマッチ! 映画版にはない華やかさと迫力がありました。

・3人それぞれにスポットライト / 自立する3人の姿に感動
映画版ではディーナ演じるビヨンセが主演でしたが、ミュージカル版はより俯瞰的に物語が進行します。一歩さがった視点で進行しつつ、同時にディーナ、エフィ、ローレルの3人それぞれににスポットが当たっているのです。

第一幕では夢を叶える女の子が描かれています。そして第二幕では自立しようとする3人の姿に共感しました。ディーナはプロデューサーのカーティスから、ローレルはジミーの愛人という立場から、そしてエフィは過去の弱かった自分から……悲しい別れもありましたが、自分を持って前に進もうとする3人の姿はとても印象的です。

『ドリームガールズ』は、「夢を叶える女の子の姿」もうったえるものがありますが、挫折や迷いが生じても諦めずに進む3人の姿も感動的。客席にたくさんパワーを届け、終演後は客席総立ちのスタンディングオベーションでした。夢、友情、恋愛、挫折、そして再起……これこそ仕事やプライベートに頑張る女の子にぴったりのミュージカルなのではないでしょうか?

なお東京公演は2013年8月25日(日)まで。その後には大阪公演も予定されているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

■『ドリームガールズ』公演データ
・東京公演
場所:東急シアターオーブ
期間:2013年7月31日~8月25日

・大阪公演
場所:フェスティバルホール
期間:2013年8月28日~9月1日

(文=おおさか もぐみ、写真=『ドリームガールズ』ⒸLevi Walker)

▼主役の「ザ・ドリームズ」 左からローレル、ディーナ、そしてエフィだ
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▼こちらが映像とパフォーマンスの圧倒的コラボ「Steppin’ To The Bad Side」
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