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2011年3月11日に発生した東日本大震災。最大震度7の強い揺れと巨大津波が、東北・関東地方を中心とする広い範囲に大きな被害をもたらしました。2年半以上を経た今もその爪痕は深く残り、避難生活を余儀なくされている被災者が多くいます。

今回、記者は東日本大震災のチャリティーイベントを続けるロックバンド「ファズフロウト」にインタビューを試みました。その中で、「継続して支援することの大切さ」を改めて感じました。

■「ファズフロウト」ってどんなバンド?

メンバーは、ボーカルの工藤哲(あきら)さん、ベースの工藤剛(ごう)さん、ギターの保村貴之さん、ドラムの佐藤順也さんの4名。それぞれの音楽活動を経て、2003年に現在のメンバーで活動を開始しました。ちなみに、哲さんと剛さんは兄弟です。

■チャリティーイベント「ニッポン●ナイト」

震災後、メンバー全員が「何かしたい」という思いを抱えていたといいます。

「僕と剛は秋田県の出身で、佐藤くんは生まれが福島県なんです。全国から被災地に駆けつけている中で、僕たちも何かしたい。何かしなきゃって……手探りでしたけど」(工藤哲さん談)

それがかたちになったのは、東京・渋谷のライブハウス「チェルシーホテル」の店長に相談したことから。

「本当に、たまたまだったんです(笑)。たまたま、一緒にごはんを食べているときに『何かしたい』って話をしたら、『場所は提供できるから一緒にイベントやろうよ!』って」(工藤哲さん談)

そして2011年9月、チャリティーイベント「ニッポン●ナイト」をスタートさせました。入場料は無料(ドリンク代別途500円)、設置された募金箱に各々が「気持ち募金」をするというスタイル。集まった募金はすべて福島県社会福祉課に寄付されます。

■「みんなの支えがあったから続けてこられた」

最初は1回だけのつもりだったという同イベント、来年1月に20回目を迎えます。これまでに集まった募金総額は44万5891円。

「1回目のイベント終了後、募金箱を開けたら想像したよりもたくさんの募金が集まっていたんです。あぁ、『何かしたい』っていう思いは、みんな同じなんだなって。もうちょっと、続けてみようかなって。だけど、ここまで続けられたのは、周りの協力とイベントに来てくれる人たちがいたから。どれが欠けても心が折れていたと思う」(工藤哲さん談)

■継続すること、そして楽しむことの大切さ

では最後に、ひとことずつメッセージをお願いします!

「まず、イベントを楽しんでください! そして、その楽しい思いを募金というかたちで被災地に少しでも届けられたら」(工藤哲さん談)
「義務になっても仕方がないから。楽しみながら1年でも長く続けたい、1円でも多く寄付したいです」(工藤剛さん談)
「目的を見失わないように、楽しみながら続けていきたいです」(保村さん談)
「気張らずにやる!」(佐藤さん談)

【「ニッポン●ナイト vol.20」スケジュール】
日程:2014年1月22日(水)
時間:18:30開場 / 19:00開演
場所:渋谷CHELSEA HOTEL
出演:ファズフロウト、ダイナマイト☆ナオキほか
入場料:無料(ドリンク代別途500円)+気持ち募金

(写真・文=夢野うさぎ / ライブ写真提供=FUZZ FLOUT)
参照元:ファズフロウト
取材協力:ダイナマイト☆ナオキ

▼(左から)保村貴之さん、工藤剛さん、工藤哲さん、佐藤順也さん

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▼「ファズフロウト」のライブの様子

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▼11月6日新発売のニューアルバム「衝撃クラッシュ!」1100円(品番:SUSL-0002)

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