デパートや駅近、小さなお店などで、この時期になると必ず登場するのが、クリスマスツリーと願いごとの短冊! 子供たちの可愛らしい願いがツリーの枝にむすばれ、クリスマスシーズンを盛り上げてくれるんだよね。
サンタ「ふぉふぉ! 今年も子供たちからたくさんの願いごとが届いたようじゃ、昔はクマのぬいぐるみが欲しいとかサッカーボールが欲しいとかじゃったが、最近は……あれじゃろ? テレビゲームとかが多いんじゃよ。どれどれ、今年はどんな願いかのぅ」
短冊1「安定した老後を送りたい 15才」
サンタ「うんそれ……ワシもたまに結構本気で願うやつじゃな、華のサンタ業界なんて言われることもあったけど、ニーズが子供なもんだから、超高齢化社会なんて時代になろうもんなら、職失うわけよ! いや、ワシの話なんてどうだっていいんじゃけど、サンタでなくこれは神様に相談すべきじゃのぅ。知り合いの神様の連絡先送っとくわ」
短冊2「二次元に入ってみたい!」
サンタ「これは努力次第じゃ! ちょこっといじって芸能界に入ってしまえば、たちまち二次元に行けるんじゃから、ワシからは金銭面の援助かの」
短冊3短冊3「今年こそ彼氏一節(※ママ)になれますように!!」
サンタ「今年も心の広い彼を失いませんように……に赤字修正っと」
短冊4「嫌いな人を気にせず無視できますように」
サンタ「あーこれよくあるよねぇー。サンタ事務所の広報担当の同期ね、あいつトナカイ休日出勤させたあげく、ワシの仕事が遅いだのなんだのって上司につべこべ言ってるらしいのよ。おまえがうちのトナカイ使うから仕事の効率がおちてんのに……。次こそは対面で無視してやろうって思うんだけど、上に立ち回るのが上手いやつだからなかなかやり辛いとこなんじゃよ」
短冊5 「細身のシャイボーイの僕に彼女ができますように!」
サンタ「人生の先輩として言ってやろう! 三段腹の白髪ジジイでも、サンタってバックグラウンドでいまだにガールズバーにいくとモテモテじゃ、大丈夫! 自信を持て」
短冊6「お買い物券がほしい」
サンタ「感覚が麻痺してきているのか、こんな願いがすさまじく純粋な願いな気がしてくる件」
短冊7「10000000000円もらえますように!!」
サンタ「いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまん、ひゃくま……、これさー書いた本人絶対ゼロ適当につけたでしょ! ひとつ教えておこうかの、お金は目的を持って使うことで初めて「金」という価値になるんじゃよ」
短冊8「おとしだまがもっとほしい」
サンタ「はぁ……、やっと子供が書いた短冊を見つけたと思ったら、切ないのぅ。きっと富裕層のお友達に自慢されたんじゃろうな」
短冊9「世界平和」
サンタ「大切なことじゃね。この世のどこかではいまだに宗教や国をめぐって戦争があるんじゃからの。しかしたまに思うんじゃが、民を救うために存在する神様が争いの発端になるって言語道断な気がするのぅ。皆に平等にアガペーが降り注ぎますように」
サンタさんありがとうございました! ここで「私も○○の駅で短冊を書いたのに読み上げられなかった」と淋しく思ったあなたのためにサンタさんからメッセージを頂きましたので、お読みしますね!
***【クリスマスを待ち望むみなさんへ】***
お元気ですか?
もうすぐクリスマスですね。皆さんのクリスマス短冊読みましたよ。
皆さんの世界もわりと大変な世の中ですね。クリスマスに思い思いの願いを書きたくなるお気持ちお察しします。が、何か勘違いしていませんか?
そもそもクリスマスはキリストの誕生日であり、私は神ではありません。
そしてクリスマス短冊は子供たちのために企業側も設置してると思うのです。大人の皆様が私利私欲のために私に助けを求めるというのは、いささか間違っているような気がします。
中には「私まだ子供だよ!」と思われている方もいるかと思いますが、よくよく年齢を数えてみてくださいね。
クリスマスプレゼントはお店で買いましょう。いいお店ピックアップして送って差し上げるくらいならば、できますので。
***サンタより***
だそうです。皆さんどうぞ自分だけのサンタクロースを見つけてください。ほら昔歌でありましたよね「恋人はサンタクロース♪ 本当はサンタクロース♪」って……
(写真・文=小池たらの子)
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▼唯一救いあるメッセージ
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