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景気が良くなったと口にしているのは、実際はほんの一部の人たち。ということは、世の中はまだまだ不景気なわけで。

だからオシャレをしたくてもついつい、ファストファッションブランドにばかり手が伸びてしまう私たち。いち早く流行のデザインを、しかも破格でリリースしてくれるのだから、それも仕方ないことなのかもしれません。

でもね、一流ブランドにはただ高額なだけではない魅力が、しっかりとあるの。そこにはデザイナーが描いたストーリーがあって、哲学があって、それもすべて含めてこその、ファッションだと記者は思うのであります。

本日みなさまにご覧いただくのは、現在勢いのあるアジアファッション界を、いずれ背負って立つかもしれない若手デザイナー。彼らを、発掘・育成・支援するプロジェクトAsia Fashion Collection(アジアファッションコレクション、通称AFC)が行った、NYコレクションの様子です。

『Vantan(バンタン)』と『パルコ』が手掛けているという、こちらのプロジェクト。去る2月8日、同コレクションにおける「メルセデス・ベンツ ファッションウィーク」内で行われたNYステージのランウェイショーに登場したのは、韓国らしいエッジの効いたコーディネートと春色がまぶしい、韓国ウォン・ジ・ヨンさんの『R-SHEMISTE』。そして、モードな中にもアジアの要素がしっかりと根付いている、台湾ズユン・ウーさんの『AUSTIN.W』

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さらには、アシンメトリーとモノクロカラーが女性の体をより美しく演出してくれそうな、香港ミン・マクさんの『HANG』。およびバンタンデザイン研究所の学生デザイナーである岸本明子さんの『is』清優海子さんの『SEi』、そして鈴木まあくさんの『VIANAD ViVijoanne Anais dorsbien』の、計6ブランド。

特に我らが日本勢による3ブランドは、モードと「TOKYO的kawaii」がドッキングした、旬な東京を体現したものばかりで、胸がドキドキしちゃうこと必至。

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シンプルとはかけ離れているようにみえて、引き算すべきところは潔く引く。シンプルシックにみえて、細部にまでこだわった計算しつくされた美がそこにある。はじけるような若さの中に日本の職人魂的なものが垣間見れて、同じ日本人として誇らしく、同時になんだか嬉しくなっちゃいましたっ。

ファッション関係者をはじめ、世界中から集まったプレスやバイヤーなど、680名以上の観客が見守る中登場したモデルたち。彼女たちが身にまとうファッションには、やはりそれぞれ物語があって、気を抜いたら一瞬でその世界の中へ吸い込まれてしまいそう。

大量生産されたプチプライスのものを数多く持って楽しむのもいいけれど、たまには洗練されたお洋服を身につけ、背筋をピンと伸ばして颯爽と歩きたくなる。若手デザイナーのみなさんを積極的に応援していきたい気分に駆られる新鋭6ブランドは、一見の価値ありですわよ。

ちなみに「洋服の実物を見たい」という方は、2月28日から3月6日まで渋谷パルコ・パート1の1階にて作品が展示されるそうなので、ぜひそちらへ足を運んでみてはいかがでしょうか。

参考元:Asia Fashion Collection
執筆=田端あんじ (c)Pouch

▼NYコレクション会場、盛況だったようです♪

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