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歯磨き直後にオレンジジュースを飲んだときに感じる何とも言えないあの苦味、あれは一体なんなのでしょう? 

海外サイト「Mental Floss」では、歯磨き後に味覚障害が起こる理由と、これを避ける秘訣を紹介しています。同じ過ちを繰り返さないためにも(←大げさ)、ちょっと意外なこの原因をしっかりチェックしておきましょう。

【なぜ味覚がおかしくなるの?】

歯磨き粉のミント味が口に残っているからでしょ? ハイ、正解です。トマト系パスタを食べた後にホワイトクリーム系パスタを食べると、トマト味とクリーム味が混ざっちゃうとの同じ原理ですね。ちなみにこれは、歯磨きの最後にお湯で口を漱ぐとミント味はあまり残らないようです。

でもでも、歯磨き後に起きる味覚障害にはもっと根本的な大きな原因がありまして、それはズバリ、ラウレス硫酸ナトリウムという界面活性剤だったのです。

【ラウレス硫酸ナトリウムってナニ?】

聞きなれない名前ですが、このラウレス硫酸ナトリウム、泡立ちをよくしたり、爽快感を感じやすくしたりするために、市販されている殆どの歯磨き粉のほとんどに入っています。そしてこのラウレス硫酸ナトリウムが、舌の味蕾やリン脂質と呼ばれる部分を破壊して、苦みを増長し、甘みを感じにくくするのです。

ラウリル硫酸ナトリウムは業務用の強力な洗剤やシャンプーにも含まれている成分で、分子量が小さいので体内に吸収されやすく、目、脳、心臓、肝臓にとどまり長期に渡って害を及ぼす大変危険な物質といわれています。白内障や口内炎の原因となり、子供の目の発育に悪影響を及ぼすこともあります。

そして恐ろしいのは、歯磨き粉を口に入れた瞬間から、口の粘膜を通して、この成分の吸収が始まっているということです。「飲みこまないからいいや」、ではないのです。

【泡が立つことで磨き残しも】

体に有害な物質を摂取してまで泡立ちよくしてもらいたくないよなと思う反面、泡が立たないのもスッキリしないというのも事実。でも歯医者さんによると、泡が立っただけで満足して歯磨きを終了しちゃって磨き残しがいっぱい、なんて人が本当に多いんだとか。ここらでちょっと、歯磨き粉に求める役割を考え直してみた方がいいのかもしれない。

【ラウリル硫酸ナトリウムが含まれていない歯磨き粉を使用してみた】

そこで早速、ラウリル硫酸ナトリウムが含まれていない歯磨き粉を試してみることにしました。記者が探してみたところ、ちょっと大きめの薬屋さんでは普通に売っていましたよ。いわゆる自然派ってやつです。界面活性剤フリーとか書いてあります。

そして歯磨き……

・物足りない
うーん、予想はしていたけれど、泡立ちかなり悪いっす。泡だらけになって歯磨きするのが大好きな記者にとって、これちょっとツライ。歯磨き粉の存在感ほぼゼロだし、ただブラッシングしてるだけな感じ。

・ちゃんと磨けている感じがする
おっ、でもブラッシングしてる感は結構あるぞ。物足りなさを感じながらも、ちゃんと磨けてる感じ。磨き終わった後は、爽快感もあるような気もする。そしていよいよオレンジジュースを飲む。あっ、変な味がしない。歯磨き後にオレンジジュース飲んでも苦くない! わお!

というわけで、記者の勝手な結論をお伝えします。

【結論】

歯磨きをした直後の飲食は控えましょう。だって、せっかく歯磨きしたのにオレンジジュース飲むの、ダメでしょうが。ママに叱られるでしょうが。

それでもどうしても、歯磨き直後に飲食したい人は、ラウリル硫酸ナトリウムが含まれていない自然派歯磨き粉を使用しましょう。歯磨き直後でも、美味しく飲み食いできます。

歯磨き直後には飲食しないから、味覚障害なんて気にならないよ。という人も、普通の泡立ちがいいタイプの歯磨き粉には体に悪い成分がたくさん入っていることが分かりましたので、使用量を少なめにしてみましょうね。

参照元=Mental Floss
撮影・執筆=中野麦子(c)Pouch