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「パリを中心にフランスで流行中の回転寿司チェーンがある」との情報をニース出身のシェフ友達が教えてくれました。「日本の寿司とは異なるけれど、独創的なお寿司が食べられるからぜひ行ってみて」と言うので、取材に出かけることに。

筆者は海外でお寿司を食べることも少なくないのですが、日本の板前さんが握っているところ以外はほぼすべて全滅状態という経験があるため、恐る恐る足を運んでみました。

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訪れたのは「Planet Sushi(プラネット・スシ)」というお店。

回転寿司の活気溢れる雰囲気に慣れていることもあり、照明を落とした店内に多少の違和感を感じつつも「宇宙を意識した可愛いらしい雰囲気!」と気分が盛り上がってきました。席に着いてコンディメントをチェック。わさびにガリ、醤油は通常のものとトロリとした甘口の2種類。日本人の我々には甘口の方は絶対に無理な味だと判断。

ドリンクはは日本酒、ビール、ワインにソフトドリンクなど。若干フレンチの入った創作スタイルのお寿司のためロゼワインを注文してみました。さぁ、お寿司を注文してみましょう!

まずは名前に惹かれてオーダーした「Japan Roll(ジャパンロール)」
日本を巻いちゃうなんて、どういうこと!? 出てきたのはアボカドとキュウリにクリームチーズをサーモン(マグロ)と卵焼きで巻いた、なんとも手の込んだ一品。アメリカでは海苔の代わりにカラフルなソイシート(大豆でできた海苔の代替品)が流行中ですが、酢飯を鮮やかなサーモンやマグロと卵で巻いちゃうフランスのアイディアも素晴らしいと感激。
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「Slim Tuna(スリムツナ)」
マグロにトビッコ、アボカドにキュウリをレタスと透明なソイシートで巻いた一品。ピリ辛マヨネーズ風のソースを添えて。確かに醤油よりもクリーミーなソースでいただくと美味しさがアップ! ロゼの進む味です。

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「Red Slim Tempura Spicy(レッドスリム・天ぷらスパイシー)」
エビの天ぷらに香菜、ミント入りのベトナム風のお寿司。赤キャベツで巻くところが「レッドスリム」なのでしょうか? どう考えても揚げ物入りのお寿司を食べてもスリムにはならないよ、とツッコミを入れたくなる気持ちを抑えつつ試食。メニューの華やかな写真と比べると、見た目は若干しょぼい感じでしたが味はグッド。付け合わせのスパイシーなチリソースでいただきます。

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「Maki Special(マキスペシャル)」
マグロをサーモンで包みさらに海苔で巻いてしまうという、巻物というよりは刺身に近い一品。中央にイクラを巻いていたら味のバランスがよかったかも。こちらは白ワインとの相性がよさそう。

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「Tartare Crevette Pamplemousse(エビとグレープフルーツのタルタル)」
フランス版ちらし寿司。エビと葉野菜のロケットになんとグレープフルーツをピリ辛マヨネーズソースで和えた具を酢飯に散らした一品。メニューで見ると大変美しい盛り付けだったため、オーダーしてみました。ほかにも、タイをマンゴーとパッションフルーツで和えたタルタルといった想像を絶するフルーティー系ちらし寿司も

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酢飯が若干ベタついているのが気になりましたが、魚介類は鮮度が高いし、味も見た目もセ・ボン! 回転のお寿司6皿とフランス版ちらし寿司にワイン2杯でお値段は24.30ユーロ(約3375円)。フランスでお寿司を食べようとすると、このボリュームなら2倍はするためとてもリーズナブルといえそう。一皿の値段はお皿の色によって異なるほか、食事をする時間帯によりお得なセットメニューも各種あります。

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日本の回転寿司では食べられないような組み合わせがあったり、盛り付けがユニークだったりするため、話のタネに足を運んでみるのも悪くないかも。食にうるさいフランス人に人気の理由が分かった気がします。

店舗情報「Planet Sushi (Toulouse店)」
住所:52 Boulvard Lazare Carnot Toulouse
電話: 33 05 34 26 10 10

参考:planetsushi.fr
取材・撮影・執筆=sweetsholic (c)