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一生懸命に周りに合わせようとがんばっている人は、アートをもっと普段着で楽しんだらいいのに。だって、アートってはみだしちゃった人の味方だから。ただ、「とっかかりがないんですよね、アート」と思う人も多いかも。でも一人好きな作家さんがいたら、入り込みやすいでしょ。

というわけで今回は、現代のぶっとびアーティストの4人をご紹介。名前を覚えておけば、彼らの作品が近くで展示されるとき見に行きやすくなりますよ。では、さっそく紹介しましょう!

1. アイ・ウェイウェイ

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鳥の巣のような形の北京国家体育場を作ったアイ・ウェイウェイ。北京国家体育場は北京オリンピックの主会場にもなったので、見覚えがある人もいるかも。彼は建築から立体、彫像、映画製作まで手がける社会派アーティスト。なーんて堅っ苦しく書くとちっとも興味が持てないかもしれないですが、彼ははっきりいって奇人か変人か、もうぶっとんでいるんです。

「ファックユー・祖国」とか言っちゃいますから。あまりに過激すぎて、2011年4月には中国当局に拘留されちゃうほど。それに対して「アイ・ウェイウェイは謝らない」っていう映画も作っちゃう。

大人の事情でPouchでは写真は掲載できませんが、Googleさんで「アイ・ウェイウェイ」と画像検索してみて。丸いおじさんがあられもない姿で飛び跳ねたり、中指立てたりしてるから。あまりにぶっ飛んでいるので、世界中の美術館が展示を渇望しているのですよ。

2.マリーナ・アブラモヴィッチ

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あのレディー・ガガが敬愛し、芸術活動を支援するためにフルヌードになって出演をしたのがマリーナ・アブラモヴィッチの映像作品。ユーゴスラビア出身のパフォーマンス・アーティストで、1960年代後半からビデオ、写真インスタレーション、パフォーマンス等の様々な作品を発表しています。特に自分の体を極限まで痛めつけるような過激なパフォーマンスが有名。

特に知られているのは、Rhythm 0とよばれる1974年のパフォーマンス。ピストル、香水、口紅、むち、ハサミ、注射器などたくさんの道具を準備し、彼女はじっと動かずにいて、観衆に好きなようにそれらの道具を使わせるというもの。最初はためらっていた観衆も次第に彼女を「モノ」として扱い始め、服を裂いたり、ピストルで撃とうとしたりするのです。人間ってこえー!
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日本には、宿泊できるマリーナ・アブラモヴィッチの作品があります。以前Pouchでもご紹介した、新潟県は十日町市にある「夢の家」です。古民家を改装したアートで、赤の部屋、青の部屋、緑の部屋、紫の部屋があり、棺桶のような箱形ベッドに、眠るための服を着て宿泊します。記者は泊まりませんでしたが訪れたことはあり、宿泊客がそこで見た夢を記したノートを読みました。えらいこっちゃ、な夢がたくさん書かれていました。

3.ダミアン・ハースト

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「生と死の関係性」をテーマとした作品を作るダミアン・ハースト。巨大なガラスケースに縦に真っ二つに切断した牛を入れたホルマリン漬けの作品が有名です。2007年には約2キロのプラチナで作った頭蓋骨に8601個のダイヤモンドでびっちり覆った作品をオークションに出品。

見た目はちょいワルオヤジですが、アルコール依存になったり薬物中毒になったりして、中身は超悪オヤジだったって感じ。いろんな物議をかもすお人ではあるのですが、センセーショナルな作品にはやっぱりいろいろと考えさせられてしまいます。

4.バンクシー

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「芸術テロリスト」ともよばれる、覆面グラフィティ・アーティスト、バンクシー。顔も、本名もプロフィールも隠したまま活動しています。政治色の強いグラフィティを街中に残したり、有名美術館の人気のない部屋に勝手に自分の作品を展示しちゃったりと、破天荒なお人。

ストリートアートを世界各地の街中でゲリラ的に描いているのですが、ただの落書きだと見なされて消されてしまうこともしばしば。その一方でオークションでは高値で取引されることも。そんな状況に悪ノリしてか、おじいちゃんに作品を露地販売してもらった動画をUPしたりと、奇想天外な活動に目が離せないアーティストです。

今回紹介した人達以外にもすごいアーティストは世の中にたっくさん。ちょっと興味を惹かれる人がいたら、美術館などに足を運んでみてはいかが? 新しい楽しみを発見できるかもしれないですよ。

画像はYoutube、Vevoより

参照元=YouTube [1] [2] [3] [4] [5]、Vimeo @Marina Abramovic Institute
執筆=FelixSayaka

▼映画「アイ・ウェイウェイは謝らない」予告編▼

▼ダミアン・ハーストの作品はこんな感じ▼

▼マリーナ・アブラモヴィッチのRhythm 0 (1974)▼

▼マリーナ・アブラモヴィッチの「夢の家」。記者、ここでは眠れない▼

▼バングシーのスプレーアートとは言わずにおじいちゃんが売ってみている動画。ぜんっぜん売れていない!▼

▼トラックに動物のぬいぐるみを乗せて走るバンクシーの作品「Sirens of the lambs」▼