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東京の街を楽しそうに歩く一人の外国人男性。しかし、周囲を歩く東京人たちはなぜかみんな後ろ向きに歩いて行きます。

えっ、えっ、みんなどうして後ろ向きに歩いているの? 東京に何があったの!? と動揺しながら映像を見ていたら、何かがオカシイことに気付きました。そう、後ろ向きに歩いているのは、実は中央を歩いている男性の方だったのです。一体どうなっちゃってるの~?

本日海外サイト「PetaPixel」からご紹介するのは、世界で話題沸騰中のリバース(逆再生)フィルム、その名も「東京リバース」。フランスの公共ネットワーク”France4”で延々9時間も放映され続けたなんとも不思議な映像を、忙しいみなさんのために5分間の短縮バージョンでお届けします!!

後ろ向きに歩く自分をビデオで撮影しているのは、フランス人写真家Ludovic Zuili。撮影後、ニュー・メディア・アーティストであるSimon Bouissonの手によりフィルムが逆再生(リバース)され、あたかも普通に歩いているのは中央の男性で、東京人が全員後ろ向きに歩いているかのようなフィルムが作り上げられました。

「後ろ向きに歩いて収録したものをリバース(逆再生)し、不思議な世界を作り出す」というこの手法は、映画の世界では古くから知られたものなのだとか。これは、普通に歩いている人を撮影してリバース(逆再生)をすると、通常考えられない順序で手足が動くため、異質な感じを与えることができるため。Brother From Another Planet(邦題はブラザー・フロム・アナザー・プラネット。1984年公開) という映画では、人間型エイリアンにおかしな歩き方をさせるためにこの手法を用いています。

それにしてもこの男性の歩き方、違和感があまりなく、東京の街を普通に闊歩しているように見えませんか? 実は彼、この自然さを習得するためにダンスレッスンまで受講したんだそうです。フィルムにかける情熱を感じちゃいますね。

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9時間にも及ぶ長編フィルム「東京リバース」。逆再生の手法を楽しむだけなく、東京の街並みや人々の様子、途中一緒に歩く女子高生やエスカレーターのシーンなどにも注目です。

参照元=PetaPixel
執筆=中野麦子(c)Pouch

▼東京リバース