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突然ですがみなさん、今日のお天気はいかがですか? 「良い」? 「悪い」? ふむふむ。それでは、今日の天気が「すごい!」「怖い!」あるいは「なんじゃこりゃー!?」という方はいらっしゃるでしょうか?

天候の変化だって、立派な自然現象。雨が降ったり風が強かったり、そんなひとつひとつが、大自然の営みによってもたらされるものですね。ところがこの地球上では、私たちの想像をはるかに超える、あり得ないような自然現象が起こることがあります。しかもそれらの自然現象は、どこかに行けば必ず見られるというわけではなく、特定の条件がそろったときのみごく稀に観測できる……というものがほとんど。

海外サイト「MEMOLITION」にて、そんな驚くべき自然現象が多数紹介されていました。「事実は小説よりも奇なり」と言いますが、「自然はCGよりヤバい!」と思わず叫んでしまいそうな圧倒的光景の数々、じっくりとご覧ください!

01. 触れた生命を凍らせてしまう「死のつらら」 ― Braynikl

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以前Pouchでもご紹介したことがある「ブライニクル」。海の中に流れ込んだ塩分濃度の高い海水が、普通の海水と混じり合わず、つららのように周囲を凍らせながら海底に向かって伸びていく現象です。地上で見られるつららよりも非常に速い速度で生成されるため、ウニやヒトデなどの移動速度の遅い生物が逃れられず凍りついてしまうことから、「死のつらら」と呼ばれるようになりました。美しいですが、ゾッとするような光景でもあります。とりあえず、ウニさんヒトデさん逃げてー!!

02. 朝起きてこんな空だったら怖い「乳房雲」 ― Tubular clouds

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女性の胸にたとえて「乳房雲」と呼ばれるこの自然現象。いやこんなにいっぱいオッパイぶら下がってたら怖いし!! 上空に向かってモクモクとわき立つ真っ白な入道雲は美しいですが、地上に向かって垂れ下がるおびただしい数の青黒い雲を見たあかつきには、逃げ出したくなりますね。でもこの「逃げ出したくなる」気持ち、実は間違っていないそう。この「乳房雲」の発生には、激しい気流の渦や強い下降気流、大量の水蒸気が関係していて、大雨や雹、雷、場合によっては竜巻の前兆として現れるのです。空の低い位置でこの形状の雲を見かけた場合は、十分な注意が必要です。

03. 見慣れた虹とは一味違う感動を味わえそう「白虹」 ― White rainbow

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虹は比較的遭遇しやすい、大気の光学現象ですよね。たとえば太陽を背にしてホースで水を撒くだけでも、簡単に見ることができます。なぜ虹は七色なのかというと、雨や大気の水滴を通して光の屈折が……ムニャムニャ……。では、この「白虹」にはどうすればお目にかかれるのでしょう? 実はこの「白虹」は、雨の日には見ることはできません。太陽を背にするという点は通常の虹と同じですが、水滴のひとつひとつが0.02mm以下という非常に細かい霧の日にのみ、観測できる可能性があるのです。このように水滴が小さい気候下では、光の色が分散されなくなり、虹がほぼ白く見えるのだとか。難しいことはよくわからないけれど、ぜひ遭遇してみたーい!

04. 400km先からも見える無数の雷光「マラカイボの灯台」 ― Catatumbo Lightning

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え、雷ってこんなに一斉に発生するものなの? と思わず目を疑いたくなる風景。さらには驚くなかれ、この雷、無音なのだそう! つまり「雷」ではなく「稲光」なのです。古くから航海をする人々には重要な目印とされ、「マラカイボの灯台」と呼ばれてきたこの現象。ベネズエラにあるマラカイボ湖の中でも、南西部に流れ込むカタトゥンボ川河口部で発生します。さぞかし希少な自然現象かと思いきや、年間150〜200日ほど観測される上に、一度光り出したら10時間は続くというのだからスゴい。カリブ海からの温かく湿った空気と、アンデス山脈からの冷たく乾いた空気が大量にぶつかり合い、大気の渦を作ることが稲光発生の原因と考えられていますが、「音が鳴らない」ことについてはまだ詳しくわかっておらず、科学者が研究を進めているそうです。

05. 見ると幸せになれるという言い伝えも! 「月虹」 ― Moonbow

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お次は月明かりの下で見られる夜の虹、「月虹」です。1. 満月が低い位置にあること。2. 空や周囲がきちんと暗いこと。3. 水量の豊かな滝のそば(水しぶきの発生する広い場所)か、雨が降っていること。以上の条件さえそろった状態で光源を背にすれば、比較的観測しやすい現象なのだとか。ただ少し残念なのは、肉眼ではこの写真のような綺麗な七色の月虹を見ることはできないという点。月明かりでは光の強さが足りないため、前述の「白虹」のように、色彩の淡い虹として見えるのだそう。夜間撮影モードなど、シャッタースピードを遅くする機能のあるカメラであれば、通常の虹と同じように撮影することが可能です。

06. 神か仏か、はたまた妖怪か!? 「ブロッケン現象」 ― Gloria

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山岳の気象現象として有名な「ブロッケン現象」は、「霧の中に伸びるように浮かぶ影」「それを取り囲む虹の輪」という、二重の自然現象を指したもの。ドイツのブロッケン山で、自分の影が山間の雲に浮かび上がったのを見た登山者たちが「怪物だ!」と恐れたことから、このように呼ばれています。日本では「御来迎」(ごらいごう)とも言われます。人の影だけではなく、たとえば飛行機の中から雲に映る機影をブロッケン現象として観測することも可能です。この場合、朝や夕方など光が斜めに差し込む時間帯に遭遇しやすいのだそう。記者はあまり意識をしたことはなかったのですが、次に飛行機に乗ることがあったら、窓に張りついて観測したいと思います!

07. モコモコのアワアワが押し寄せてくる~! 「カプチーノ海岸」 ― Coastal cappucchino

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文字通り、まるでカプチーノの泡のようにモッコモコに泡立った海岸の様子。これが海水だとはとても思えない、すごい色ですよね……。「カプチーノ・コースト(海岸)」と呼ばれるこの現象は、大量に堆積した藻類や微生物、海の不純物などが混じり合あって「界面活性剤」のような働きをし、豪雨や強風でかき混ぜられてモコモコに泡立ってしまうというもの。滅多に見られる現象ではないそうですが、海洋の汚染が進むと頻度が増す可能性もあり、あまり喜んで受け入れられる自然現象というわけでもなさそう。アワアワもこもこの海は楽しそうだけど、ニコニコ見てないで逃げたほうがいいかも……。

08. 空と宇宙の間にきらめく光「超高層雷放電」 ― Sprites, elves, and “blue jets”

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先に断っておきますが、記者は文系です。えー、「超高層雷放電」とは……私たちが普段見ている雷よりももっと上空で観測される、放電による発光現象のことだそうです! 通常の雷は高度10km前後のところで発生していますが、この「超高層雷放電」は、高度20km~100kmという成層圏からさらに上の範囲で起こります。まるで宇宙に向かっていくかのように放たれる光は、「エルフ」「スプライト(レッドスプライト)」「ブルージェット」と名付けられていて、発生する高度によって色や形もさまざまなんですって。観測が難しいため、長年研究対象とされてこなかったのですが、現在ではオーロラの発生や隕石の飛来の一因にもなっていると考えられているのだそう。地球と宇宙の結びつきを紐解く光なんですね~、ロマンティック!

09. 海の上でも竜巻は起こるんです! 「水上竜巻」 ― Waterspout

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英語では、竜巻の中でも特に海上(水上)で起こるものを指して「ウォータースパウト」と呼びます。いわゆる陸上の竜巻「トルネード」に比べると、水上竜巻は人的被害が少ないのだそう。あまり規模の大きなものは発生しないということや、洋上など建造物のない場所で起こるからというのがその理由ですが、そもそも「水上竜巻」が発生すること自体がかなり珍しいのだとか。水が巻き上げられているように見えても、実際には水蒸気の塊だったり、渦が水面に到達していなかったりで、厳密には「竜巻」とは呼べない場合も多いんですって。でもこんな風景に遭遇したら、記者は迷いなく写メって「竜巻だ!」ってツイートしちゃうだろ~な~。

10. 自然の猛威に震撼する「火災旋風」 ― Firestorm

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こちらは見るからに恐ろしい、「火災旋風」の様子。気温や湿度、上昇気流など、この現象が起こる理由についてはさまざま考えられていますが、正確には解明されていないのだそう。発生するのはごく稀とはいえ、火災や地震の現場などで「火災旋風」が起こると、炎の柱が輻射熱を放出しながらどんどん移動していくためにいっそう被害が拡大してしまうのだとか。一度はこの目で〜、なんて見出しをつけておいてなんですが、この現象にはできれば一生お目にかかりたくないです……。

11. 全長1000km、高速で移動する回転雲「モーニング・グローリー」 ― Morning Glory

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「モーニング・グローリー」は、ご存知の方もいらっしゃるのでは。オーストラリア北部のカーペンタリア湾では秋の風物詩とされているほど、有名な自然現象です。朝に観測されるこの巨大な雲の列は、海の風と陸の風がぶつかってできた前線に、夜から朝にかけての気温の変化が影響して発生すると考えられています。長いときで全長1000kmにもおよび、時速60kmという速さで回転しながら移動する姿は、まるで横倒しになった巨大な竜巻のよう。現地の人々は「雨を呼ぶ雲」と呼んでいるそうですが、実際に雲の進行方向では、強風や大雨が降ることも多いのだとか。朝焼けの中でこんなに美しい自然現象に出会ったら、思わず泣いてしまいそう~!

12. 地獄の釜が開いたとはこのことか……「火山雷」 ― Volcanic Lightning

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最後にご紹介するのは、火山活動に伴って見られる「火山雷」。活火山が噴火すると、大量の火山灰や水蒸気、ガスなどが空気中に放出されます。これらの細かい粒子が摩擦によって帯電することで、密度の濃い雷雲が発生すると考えられています。このような雷雲の中で見られる雷のほか、マグマの中を流れる電流が火口付近で放電されて起こる雷もあり、「火山雷」とひとくちに言っても、その発生には実に複雑な要因が関係しているのだとか。火山という条件下で起こる自然現象であるため、測量などが難しいということもあり、メカニズムについては解明されていないのが現状のようです。あの「桜島」でも観測できる自然現象ということなので、一度見てみたいですね!

いかがでしたか? いまもこの世界のどこかで、目を見張るような自然現象が起こっているかもしれない。そう思うと、なんだかワクワクしますよね。美しいばかりではなく、人間の力ではどう抗っても勝てない自然の恐ろしさがあることもまた事実。ですが、この地球に生まれた以上、ダイナミックな惑星の生命力を感じて生きていきたい! そんなふうに改めて感じた記者でした。やはり地球は、奇跡の星です!

参照元: MEMOLITION
執筆=森本マリ (c)Pouch