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大相撲五月場所で優勝を果たした横綱・白鵬。恒例行事の “一夜明け会見” を行わなかったことでさまざまな憶測を呼んでいましたが、6月5日、自身のブログでその理由について説明。それに対し、「横綱の品格を見た」「ぜひ乗り越えてほしい」など感動や激励の声が数多くあがっています。

会見を行わなかった理由について、マスコミを通じてではなく自身のブログで公表した白鵬。その一部を抜粋すると、

「新聞などに出ていたので、ご存じの方も多いかと思いますが、私の妻、紗代子のお腹には、私と紗代子の4人目となる子がいました。
ですが。

先月、妊娠五ヶ月目で残念な結果になってしまいました。
私がそのことを聞いたのが、5月場所の13日目でした。
だから、なんとしてでも、5月場所は優勝したい。
絶対。

結果、優勝することが出来ました。
本来なら、優勝した翌日の会見に出なければならないのですが、もし会見に出たら、おそらくお腹の中の子供のことも聞かれるであろうと考えました。
紗代子のことを考えると、事実を発表するには早すぎて、しかし嘘をつくことも胸が痛みました。

なので、結果、会見に出席しないという選択を致しました。」

とのこと。
この決断についてTwitterでは

「白鵬がかっこよすぎて泣いた 世界最強の力士や」
「白鵬の判断は間違ってはいないと思う」
「奥さまへの思いを公言できるっていいなぁ…」
「このとき(※会見キャンセル時)は、マスコミはかなり批判的な論調だったね。1社でも白鵬関に謝罪するところはあるのかね」

など多くのツイートがされています。

妊娠・出産は、夫婦ふたりでの助けあいが必要です。とはいえ、胎内で育て、産むのは妻のほうのみ。子どもがお腹の中にいる感覚、出産の痛みや苦しみは女性のみが味わう特有のもので、その感情・感覚は完全には夫婦で共有できません。けれど、だからこそ、今回のように妻が心身ともに傷つき悲しみのどん底にいるときには夫として何をすべきか考えることが男性には求められると思います。

今回、白鵬がとった行動はまさしくひとりの夫として「妻を守る」ということ。まだまだプライベートよりも仕事が優先されがちな日本社会において、しかも相撲という日本古来の伝統やしきたりがガチガチに息づく世界において、こうした行動をとったことに心打たれた人が多いのではないでしょうか。

……なんて、長々と説明するのは野暮なのかもしれません。ブログの最後に書かれた「紗代子。改めて愛してます。これから、もっともっと幸せにします。」という言葉にじゅうぶん、白鵬の思いは凝縮されていますね。こんなこと、公になかなか言えることじゃありませんって! 

おふたりには今回のことを乗り越えて、さらに絆の強い夫婦、家族になるであろうことを願ってやみません。そして白鵬にはこれからもっともっと力強い相撲を見せてほしいですね。

参照元:第69代横綱 白鵬オフィシャルブログ
執筆=鷺ノ宮やよい (c) Pouch