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6月は夏に向けて多くの人がダイエットに励み始める時期。かくいう記者も、そろそろ脂肪という名のお洋服を1枚脱ぐ時期が来たなとダイエットを始めました。でもなかなか脱げないんだ、この脂肪。さらに代謝が衰えてきた30代ともなると、運動しつつ食べる量も意識しないとなっかなか落ちないの。

ただ食事制限ってキツいんですよねー。で、弟に「どうしたらいいかね?」と相談してみたところ「マンモス西のかけうどんを食べろ!」という指令が。記者の弟、別にダイエットコーチとかじゃないんですけどね。でも、調べてみたらもう、これはじわっじわとダイエットに効果を発揮しそうだったのです。

【「マンモス西のかけうどん」とは?】

「マンモス西のかけうどん」とは、かの有名なボクシングマンガ「明日のジョー」に出てくるうどん。ボクサーといえば減量が大変だというイメージがありますが、「あしたのジョー」もダイエットマンガとして読むと共感できることがいっぱい。

「あしたのジョー」の主人公、矢吹丈と一緒に丹下ジムに所属しているマンモス西は、ミドル級(72.57kgまで)の試合に挑戦しようとするのですが、一向に体重が減らずにジムの会長や矢吹丈に不思議がられます。

記者は体重を減らしたいんじゃなくてスリムになりたいんだけど、なかなかお肉が落ちないから、不思議だと思う気持ちはわかる!

■マンモス西が減量できない理由それは…
でも、マンモス西が減量できないのは理由があるのです。それは、マンモス西が夜、ジムの会長やジョーが眠った後にうどん屋台にこっそりと出かけ、

「おっちゃん、うどんかけ2つ。大至急やで」

と、うどんを食べているからなのです。食べちゃいけないうどんは、背徳感からさらにおいしそうに見えて、減量中状態の記者にはうどんの香りが感じられるほどだよ。

■ジョーに見つかり殴られる!
しかし、何日かくり返しているうちに、マンモス西のうどん屋行きはジョーに見つかってしまいます。そして、「こんなところを見たくなかったぜ」「うどん野郎〜!」と罵られ殴られてしまいます。

「わいはあかん。だめな男や……」と西は鼻からうどんをたらしながら言います。ジョーは「そうさ!お前はクズだ!」とは冷たく言い放ち、「耐えるってことが拳闘の世界なんだ」と、ジョーは去っていくのです。

■ダイエットで挫折しそうなら、潔く「うどん」を食べよ!
で、記者は思った。きっと拳闘の世界も美の世界も同じ! 「耐えるってことそのものが美の世界なんだ」ということですよ。

だから、ダイエットで挫折しそうな時は、カロリー控えめなものでおなかを紛らわせるのではなく、しみじみと「美の世界」に想いをはせ、鼻からうどんをたらすマンモス西のことを思い出しながら、かけうどんを食べようではありませんか!

ということで、マンモス西のかけうどんの再現レシピはこちら!

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【マンモス西のかけうどんレシピ】

明日のジョーの舞台背景は昭和40年代前半。昭和30年代からゆでうどんの即席麺が誕生し、本だしなど和風顆粒出汁が誕生したのは昭和40年代後半。つまり、和風顆粒出汁は時期的に使っておらず、ゆでうどんの即席麺は使っていたかもね。

そんな時代背景と、マンガから描写、それから「昭和40年代前半の昭和の個人経営の立ち食いうどん屋台からは、カツオ出汁と醤油の香りがふわりと漂ってきて、汁は甘めだった……」という何人かのおじさまから証言を得てできたのが次の再現レシピです。

<材料(2杯分)>
・ ゆでうどん 2人前
・ かつおぶし 10g
・ 薄口醤油  50cc
・ 砂糖 大さじ1
・ 水 300cc
・ かまぼこ 4切れ
・ 万能ねぎ 1本

みりんや酒を使うような高級なうどんではなかっただろうと判断して、上記のような材料になりましたよ。

<作り方>
1.鍋で水を沸騰させて鰹節を入れ、再沸騰したら2、3分そのまま置く
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2.うどんをレンジで温めてどんぶりに盛る
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3.1の鰹節をざるでこし、味をみながら醤油と砂糖を加える
4.万能ねぎを刻み、かまぼことともにうどんの上に盛りつけて、3の汁をそっと注げばできあがり
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レンジは屋台では使ってなかったと思うけれど、簡素化しましたよ。

ちなみにかけうどんの1杯は、だいたい300キロカロリー。具が少ないくせに、意外とハイカロリー。このカロリーを運動で消費しようとすると、体重60キロの人の場合、早歩きで1時間も歩かなくてはならなくなります。

やっぱり、うどんを食べちゃうとダイエットは成功への道は遠い。「耐えるってことそのものが美の世界なんだ」を実感しちゃいますな。記者は……少なくとも1杯でやめておこうと思います。でも食べる。おなかすいたから。わいはあかん……だめな女や……

料理・撮影・執筆=山川ほたる (c)Pouch