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近年至る所で目にするようになった、「AED」こと、「自動体外式除細動器(じどうたいがいしきじょさいどうき)」。

一時的な心停止が起きた際などに機器が自動的に解析を行い、必要に応じて電気的なショックを与え、心臓の働きを戻すことを試みる医療機器である同品。一般市民でも使用できるよう設計されているため、現在公共施設など主に人が集まる場所において、広く支持されています。

ですが実はこの「AED」、あまり知られていないある「弱点」があるの。それは、寒冷地にめっぽう弱いという点!

メーカーが発表している「AED」の保管補償温度は、おおむね0度から50度。そのため冬場、特に気温が0度以下になることも多い北海道や東北などの寒冷地では、「AED」が正常に作動しないという事態が想定されるのだそう。事実、山形県において懸念されていた事案が発生したこともあるんですって。

気温が低いことが招く、「AED」トラブルは大きく分けて次の4つ。

1. 低温時バッテリーの出力低下による動作不安定
2. 水分の多い電極パッドのジェルが凍結し肌に密着しなくなる可能性がある
3. セルフチェック時、使用温度を下回る為、エラーが出て動作不良となる可能性がある
4. 寒さによる液晶モニターの動作不良

■寒さに強いAED登場

以上を踏まえて株式会社「マイセック」が開発、2月15日より販売を開始したのが、「AEDライフバッグ」(89,800円)。こちらは「AED」の温度を保つためのヒーター付き持ち運びバッグ、よってこれさえあれば、「AED」における低温トラブルを回避することができるの!

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ケース内部に内蔵されたシートヒーターによって、いつでも動作できるよう温度をしっかり管理。たとえ庫内温度が15度以上に上昇したとしても、その際には自動でヒーターがオフになる機能が付いているので問題ナシ。100Vコンセントに電源を差しこんでさえおけば、常に0度から50度の間に保つ事ができるんですって。

加えて優れた断熱効果により電源が無い場所でも使用できるのが、「AEDライフバッグ」のイイところ。「内部に使い捨てカイロを6個貼り付け外気温マイナス20度の場所に置く」という実験を行った結果、なんとおよそ8時間、バッグ内の温度を5度以上に保つ事が出来たのだとか。これならどんなに気温が低い場所にでも、安心して持っていくことができそう~!

スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツが行われる会場や、真冬のラグビー会場および駅伝会場。さらには真冬の工事現場など、必要とされる場所はきっと、数多くあるであろう同品。重さ1.5キロほどと超軽量なところも相まって、今後ますます普及しそうな逸品ですね。

参考元:マイセック
執筆=田端あんじ (c)Pouch

▼設置型「AEDライフキャビネット」の持ち運び用バージョンが「AEDライフバッグ」です☆