dogura2
8月も後半に入るというのに、まだまだ暑さ真っ盛りですね。皆さん、どうやって涼を取っていますか?

体を涼しくさせる方法としては、「超こわい本を読んで戦慄する」というのも一興。そこで今回、私(記者)がご紹介するのがある伝説的ともいえる小説。タイトルは『ドグラ・マグラ』。

……といえば、すぐにわかる方もいるでしょう。『ドグラ・マグラ』は作家・夢野久作が1935年(昭和10年)1月に刊行した一大奇書。そのあまりに常軌を逸した内容から「日本探偵小説三大奇書」のひとつにも数えられるほど。

しかも、キャッチコピーが「本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来たす」ですよ? ……あらすじなんてひとっことも言ってないのに、すでにこの精神的にジワジワ責めてくるヤバそうな感じ! 読めば見事に鳥肌立たせてくれそうで、いやー、これは涼しくなれちゃうわー。

ではここでさっそく、『ドグラ・マグラ』を読んで涼みたくなった方のためにあらすじを……と行きたいところなんですが、この小説、設定も内容も奇想で難解あらすじや登場人物を明確に記すことも困難。ホントに読んでみるしか……というか、読んだところですべてを理解するのは到底ムリ! まさに一大奇書の名にふさわしいですね。

かくいう私も昔、「そこまで大きな前フリするんなら読破してやんよ!」とイキがって読み始めたものの、数十ページで挫折。理解どころか読了もできなかったという……。だってね、狂人の語りのようで読んでてもまったくもって理解できないっていうか、文章の意味はわかるんだけど、何言ってるかサッパリっていうか、いやでも待って、もしかして本当は本の中が正しくて理解できない私の脳がおかしい? え、なんだかわかんなくなってきた実はおかしいのは私だったりする……するの……するのですか……チャチャラカ、チャカポコ。スチャラカ、チャカポコチャカポコチャカポコ……。

私のように「昔読もうとしたけどムリだった!」という方、そして「初めて知ったけど読んでみたい!」という方に朗報! この『ドグラ・マグラ』、現在は著作権が切れているため青空文庫でダウンロード可能。つまり無料で読めちゃいますよー!
※青空文庫……日本国内において著作権が消滅した文学作品などを公開しているインターネット上の電子図書館

興味がある方は参照先のリンクからぜひどうぞ。ただし、あまりの不気味さ、不条理さに鳥肌立つ……どころか怖くて夜トイレにひとりで行けなくなっても記者は責任持ちませんので、あしからず。

参照先:青空文庫Kindle
執筆=鷺ノ宮やよい (c) Pouch