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わたくし(記者)はかつて、テレビのADでした。予算がカツカツでピリピリなプロデューサー、時間に追われ常に不機嫌なディレクター、明日オンエアなのにまだ映像ができていない目の前の状況、全く寝ずに3連続徹夜したらカラダが震えだす自分。

もうひとりでジャンプでもしてなきゃどうにかなっちゃいそうだよー!!! そんな我々を救ってくれる唯一の瞬間、それは「食事」。人間の三大欲求のひとつ食欲だけは絶対に死守しなければ! と動物的本能が警告します。

しかし、外に食べに行く余裕などなく、かといって出前も食べつくしてしまった。「またここの出前かよ…」とディレクターの機嫌がさらに悪化する危険性も……。そんな末期状態から救ってくれたのは、テレビ業界の大先輩が教えてくれた極旨のお持ち帰り弁当たち。

あまりの旨さに疲れが吹っ飛んでしまったり、それを楽しみに仕事がはかどってしまう魔法のようなお弁当たち。今回はその中のひとつ、築地・鳥藤の「とり弁当」をご紹介します!

●知る人ぞ知る鶏肉ひと筋100年の「鳥藤」

明治40年の創業以来、築地市場で鶏肉の卸問屋を営んできた「鳥藤(とりとう)」。その鳥藤が経営する同名のお食事専門店が、今回お目当てのお弁当を出しているお店です。

同店には、名物の「親子丼」を求める客でつねに長蛇の列ができています。店頭には鶏肉の専門店らしくさまざまな鶏肉の部位や、手軽に食べられる炭火焼き鳥やモモ肉のグリル焼きなども販売されていました。
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どれもこれも美味しそうで迷ってしまいますが、今回の目的である「とり弁当」にいたっては朝6時開店して朝10時には完売してしまうほどの人気商品! 確実に食べたい人は朝10時までにお店に行くか、事前に予約をしたほうが確実なのでご注意くださいませ。

●鶏肉が天国旨すぎる

お弁当の中身は鶏肉照り焼き、ぼんじり煮、そぼろ煮、きんかん煮というラインナップに、ししとう、はじかみ(生姜)が彩りを添えるという、鶏を徹底的に堪能できるラインナップ。ご飯が隠れて見えないほど、こんもり盛られております。
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ー鶏肉照り焼きー
どれから食べるか迷ってしまいますが、やっぱり最初はツヤツヤと輝くおおぶりの照り焼きを豪快に頂くと…ホォウッ!! 甘辛い醤油でしっかりと煮込まれたお肉は、しっとりプリプリでありながらも歯ごたえがあり丁度いいジューシー加減。噛めば噛むほど肉汁と旨味が口にひろがり、その旨さでご飯がどんどん進んでしまうのです!

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なんでも鶏肉は鮮度が命ということで、毎朝仕入れたての大山どりを解体し、調理しているんだとか。新鮮だからこそ臭みもなく、プリプリでありつつ歯ごたえがあるのだと実感。朝早くからスタッフの皆さまお疲れさまです。

ーぼんじり煮ー
お次は「ぼんじり煮」。「ぼんじり」というのは、鶏の尻尾にあたる部分のこと。尻尾近くなので筋肉が発達している部位でありながら、もっとも脂がのっており旨味が凝縮されているところ。1羽からあまりとれないこともあって希少価値は高めです。にも関わらず、この「とり弁当」の三分の一を占めているぼんじり様。期待通り、お味は絶品です。小さいながらも、味がギュッと濃縮されて噛むと鶏の旨味が広がります。これがまた意外にも脂っこくないんです。お肉についた焦げ目の香ばしさも最高。

ーそぼろ煮ー
お弁当の定番といえば「そぼろ」。食べなれた味だからこそ、家庭とプロの味の違いがわかります。脂身がすくないながらも感ほどよくしっとりしており、生姜のアクセントが効いてさっぱりたべられる。

ーきんかん煮ー
酒飲みなら知っているであろう「きんかん」。「きんかん」というのは、鶏の体内で成長途中の卵の名称で1羽の鶏からおよそ4から10個ほどとれます。見た目は卵の黄身そっくりで、栄養素も卵の黄身とほぼ同じなのですが、食感は全くの別物。しっとりとしており、ゆで卵の黄身よりも弾力があるのです。とり弁当では、ほのかな塩味できんかんの味をそのものを存分に味わえます。
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ーししとうー
このとり弁当にある数少ない野菜「ししとう」ですが、お弁当内で大変重要な役割を担っています。このししとうは小さいながらも、苦みの強い一品。そのため、旨味の強い鶏料理の箸休めとして活躍しているのです。鶏の旨味でいっぱいのお口でししとうを一噛みすれば苦みも旨味になる。どんなに美味しくても持続して食べれば、旨味の味覚は鈍くなってしまうけど、このししとうのおかげで飽きずにパクパクといけてしまうです。

ーはじかみ(生姜)ー
お弁当を食べ終わったら、最後に頂くのは和食の定番「はじかみ(生姜)」。よく旅館の料理などに焼き魚と添えられているピンクと白の細長い生姜を酢漬けにしたものですね。口に残る脂っぽさや生臭さなどをサッパリさせてくれます。食べ終わりもスッキリでき、お腹も満腹大満足。

美味しいのはもちろんだけど、しっかり食べ合わせのバランスも考えられていると感じた鳥藤名物とり弁当でございました。
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さて、今回ご紹介した築地・鳥藤の「とり弁当」。お値段は800円と、鳥専門店が本気で作るお弁当としてはかなりのお手頃価格です。しかしその充実した内容と価格ゆえ人気も高く、売り切れてしまう可能性が高い一品でもあります。的確にゲットできるよう、しっかりと計画をたてることをオススメしますよ。

【お店の紹介】
鳥藤(とりとう)
住所:東京都中央区築地4-10-18
電話:03-3541-2545
営業時間:5:00~13:00
定休日:日曜・祝日・休市日(=市場が休みの日)

取材・撮影・執筆=百村モモ (c)Pouch

▼常温でも旨いが1分温めて食べても美味しいよ!

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