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自分が幼い頃に描いた絵を覚えている方、あるいはお子さんがいらっしゃる方はよくわかると思いますが、子供が描く絵って、本当に独創的

特に2歳から3歳頃の子供が描く、線や円しかない、「抽象的にもほどがある!」といった絵。もうあそこまでいくと芸術ですよね。唯一無二、大人が決してマネできない、混じりっ気なしの無垢な芸術品、とでも言いましょうか。

本日みなさまにご覧いただくのは、そういった絵にインスピレーションを得たひとりの女性アーティストの作品。もっと正確に言うならば、彼女が、彼女の娘さんの絵からインスパイアされ、ほんの少し手を加えた「合作」作品です

人間の心の機微やそこで生まれる葛藤を、長らく絵として表現してきた、カナダ・トロント在住のラス・オースターマンさん。

リアリズムを追求する一方で、自由を熱望する。相反する思いが共存する彼女の絵は、完全なる独学です。そこへ変化の波を起こしたのが、彼女の2歳半になる娘さん、イブちゃんの存在でした。

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自由気ままに、縦横無尽に、のびのびと絵を描くイブちゃん。彼女が描いたほぼ線のみの作品に色を乗せ、命を吹き込むのが、ラスさんの役目です。

無造作に描かれた線が(とはいえイブちゃん当人にしてみれば意味を持つのでしょうが)、やがて美しい女性に、フクロウに、木々に生まれ変わっていく様は見事。「この一連の作業は、子供の意思を理解し共有するための特別な時間。あなたもぜひ、お子さんやお孫さん、甥っ子や姪っ子たちと一緒に、行ってみるべき」と、ラスさんは自身のフェイスブック上で語っています。

「言葉を交わす」といった実際に交わるコミュニケーションでは得られない、そのひとの奥深くに眠るパーソナリティー。ラスさん親子が行っている「絵を通したコミュニケーション」は、これを共有するひとつの良策なのかもしれません。事実、行ってみれば言うまでもなく、楽しいでしょうしね。

身近に幼い子供がいたら、ぜひともマネしてみたい。その火種となるにはおそらく十分なラスさん親子の作品を、それではごゆっくりお楽しみくださいませ。

参照元:Ruth Oosterman
執筆=田端あんじ (c)Pouch

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