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“コント芸日本一”を決める大会として2008年から毎年開催されている「キングオブコント」。プロ・アマ不問、所属事務所・芸歴に関しても制限がない中で、2人以上のグループが優勝賞金1000万円をかけてネタを競い合うお笑い王者決定戦です。

今年度の「キングオブコント2014」については先日、予選審査を勝ち抜いた決勝進出者10組が発表されました。しかし その顔ぶれを見てみると、リンゴスター、犬の心、シソンヌ……お笑いは好きだけどそこまで精通してはいない私(記者)としては、ほとんどが初めて耳にするコンビばかり! たぶん皆さんの中にもそうした方が多いのでは?

そこで今回は、稀代のお笑い好きで芸人ウォッチャー、『浅草芸人』という著書も出版している作家の中山涙さん(ペンネームの名付け親はなんとあの有吉弘行さん!)に今年の見どころや注目コンビなどをうかがってみることに! よしっ、Pouch読者のみんなもこの機会に詳しくなって一緒に決勝戦を楽しもうじゃないですかっ!!

記者:中山さん! 決勝進出の10組、初めて名前を聞くグループばかりだという皆さんもいるんじゃないでしょうか。

中山涙さん(以下、中山):

そうなんですよ。しずる、アルコ&ピース、日本エレキテル連合など、テレビで比較的馴染みのあるコンビが軒並み準決勝で敗退し、あまり知られていない面々が選ばれました。つまり運営サイドは、「華や知名度よりも純粋な面白さを優先させた」ということです。もともとキングオブコントという大会はそういった傾向が強かったのですが、今回はそれが如実にあらわれたように思います。

記者:ということは、どのコンビも実力は折り紙つきということでしょうか?

中山:

はい。地味ながら間違いなく実力のある芸人たちが競い合う、完全ガチなところが今年度の最大の魅力です。

記者:そう聞くと、ネタを見るのががぜん楽しみになってきました!! ファイナリストの中で中山さんが注目してるのはどのコンビですか?

中山:

人力舎に所属する「巨匠」というコンビ。特に、クズのオッサンを演じるネタは天下一品!  ホンモノにしか見えないです。

記者:ホンモノにしか見えないクズのオッサン……気になります……。え、えーと、個人的にはめちゃめちゃ惹かれるんですが、いちおうPouchは20代・30代の乙女向けウェブサイト(自称)ですので、女性が好みそうなネタやコンビについても教えていただけますか?

中山:

当然好みは人それぞれと思いますが、しいて言えば、客と店員のオーソドックスな設定ながら、ボケのバリエーションがハンパなく、どことなくオシャレな雰囲気が漂う「ラバーガール」でしょうか。「シソンヌ」もセンスフルでオシャレなネタをたくさん持っているのですが、アクの強いネタをやることも多いので、女性ウケするかどうかは、ネタが始まるまではわかりません。

記者:「ラバーガール」「シソンヌ」ですね、覚えておきます! ではここでズバリ、中山さんが予想する優勝者は?

中山:

設定の斬新さ、ボケの破壊力、そして、それらを裏打ちする演技力など、総合的な面で、「さらば青春の光」が、ほかのコンビよりも上回っているように思います。勝負ネタの数が多いのも強みですね。

実力派ぞろいの面々の熱いガチンコバトルが見られそうな「キングオブコント2014」。中山さんの解説を聞くと見逃すのがもったいない気分になってきました! 芸人たちの頂点に輝くのはどのコンビか、皆さんもぜひテレビを観ながらリアルタイムで観戦してみては?

決勝戦は10月13日(月)、夜8時からTBS系列で生放送予定です!

参照元:「キングオブコント2014」公式サイト
取材協力=中山涙さん(blog「死んだ目でダブルピース」、Twitter
取材・執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch

▼「キングオブコント2014」決勝進出者10組

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▼「ラバーガール」のコント「フットマッサージ」

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