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少しずつ風が秋っぽくなってきましたねえ。秋といえば恋。ミュンヘンのルートヴィヒ医療心理研究所の教授、Till Roennebergさんやアメリカの研究者Eberhard Nieschlagさんによると、実際に秋には心理学的にもホルモン的にも恋心が刺激されるし、欲情も高まるんだとか。きゃー!

そんな秋に、記者が長年「なぜ流行らないんだろうねえ」と疑問に思っているのが、芋煮会! 芋煮会とは東北地方を中心に行われている季節行事で、秋に河川敷などに集まり、グループでサトイモを使った鍋料理などを作って食べるイベントのこと。

芋鍋と焼き肉の違いはあれど、夏に開かれることの多いバーベキュー(BBQ)とやることは同じ。なのに、BBQが男女の出会いの場として大活用されて、芋煮会はまったくスルーされているに等しいのはなぜなのか。

でも、記者は夏のBBQよりも秋の芋煮会の方が「出会いの場」的に断然有利だと思う! ということで、熱く芋煮会をおすすめする理由をBBQに対する多少の偏見と妄想とともにお送りします。

【BBQより芋煮がすごい理由1:肉食系男性じゃなくてもOK!】

BBQだと、EXILEみたいな人や松岡修造さんみたいな人が「よーしっ!! 肉っ、焼けたぞっ!!」と豪快に号令をかけ、「ヨッシャー、カンパーイ!」と飲み始めるなどというように熱くなりがち(というイメージ)。そんな熱い、熱すぎるBBQとは違い、芋煮会は秋風に吹かれながらの開催で風情があります。

「鈴虫の声が聞こえるよ」
「ほんとだ。秋だねえ。月もきれい」

的なのどかな会話が繰り広げられちゃう。「月もきれいだけど、きみもきれいだ」みたいな気障な言葉も、秋なら許される、かも。

ハイテンションをやろうとすると滑稽になっちゃう人だっているんです。でも芋煮会ならゆるゆるテンションで大丈夫だし、草食系の人を誘いやすいし、草食系男子が企画してもおかしくない。芋煮はシャイな方にもオススメです。

【BBQより芋煮がすごい理由2:夜になると薄ら寒くなる!】

秋の気候も芋煮会が夏のBBQに勝る点。秋は夏と違って化粧も崩れないし、汗臭くもないし、おしゃれの幅も広がるし、日中の日射しも和らぐから過ごしやすく、安心して芋煮に集中できます。また、夕方から夜にかけて少し温度が下がっていくと、

「ちょっと寒い〜」
「じゃあ、ぼくのシャツ、着なよ」
「え! いいの?(胸キュン)」

みたいな会話が繰り広げられる可能性も。いい! やりたい!

【BBQより芋煮がすごい理由3:度数の高いお酒をしみじみ飲むのも似合う!】

暑い時期にやるBBQでは、ビールやサワーなどを冷やしてガンガン飲むイメージ。ですが芋煮会では夏のようには飲めません。その代わり、日本酒や焼酎、梅酒などアルコール度数高めのお酒をしみじみ飲み語らうのが雰囲気に合う!

まあ、BBQでもアルコール度数高めなお酒を飲んで良いけれど、なんかほら、一気コールがかかりそうな雰囲気。いや、かからないBBQもあるだろうし、メンバーにもよるのですが。でも芋煮会なら適量の日本酒を楽しんで、頬をぽっと染めながら芋煮に舌鼓をうつのがおかしくない。アラサー女性が日本酒を適度に飲んでいるのって色っぽいと言いますし。

以上! 芋煮会は、屋外ではあれど要は「鍋」。BBQの持つ「戸外の楽しさ」と、冬の鍋の持つ「和やかな和気あいあい」を併せ持ち、気候的には最高。ちょっと二人っきりで話したいという場合は、高く高く育ったススキのかげにでも呼び出せば良いんです。キャー!

ぜひ今年はススキの上を渡っていく風の「さやさや〜」という音や、虫の声、きれいな月を堪能しつつ、芋煮会を開催してみてください!

参考:Worldcrunch
執筆=山川ほたる (c) Pouch