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料理が上手な男性っていいですよね。記念日に腕によりをふるって男メシを作ってくれたり、風邪ひいたときにはお粥を作ってたべさせてくれたり……ってすみません、過去の体験談っぽく書きましたけど一度もこんな経験ないわけですが。

そんな私(筆者)が愛してやまない料理人が笠原将弘さんです。簡単に作れるのに絶品に仕上がるレシピの数々にはどれも脱帽。メディアで見る料理への姿勢やひょうひょうとしたお人柄もステキです。

考えているだけでニヤニヤしてしまって自分でも気持ち悪いことこの上ないのでとっとと話を進めますが、その笠原さんが書いた『笠原将弘の30分で和定食』(主婦の友社)という本のなかに非常に気になるレシピがあったので今回は作ってみたいと思います。

それが「ポテトチップスの炊き込みごはん」。

【私は彼を信じる】

……ポテチって炊きこんじゃっていいわけ? 一抹の不安を感じますが、なんせあの笠原さんが自分の本に載せてるんですよ? 私が彼を信じないでどうするんですか! 私は……作る……ッ!!

あ、作り方はめちゃくちゃ簡単です。材料はポテトチップスとお米と白いりごまのみ。ポテチをこまかく砕いて洗った米にのせ、水加減をして炊けば完成です。

笠原さんが「ポテチは、ぜひ、塩味で!」と言っておりますので、おっしゃるとおりカルビーポテトチップスの「うすしお味」を買ってきましたよ!
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【分量はどうすれば……】

でもね……笠原さん、分量書いてくれてないよ! お好みでええの? 塩適量とか小麦粉(分量外)とかさ、そういうのにいちいち困る人も世の中にはおるのよ? 米1合にひと袋行っちゃっていいのか、米4合にポテチ少量なのか、そこは教えてほしかった……!!

とりあえず、米1合にポテチ半袋という超ビミョーな分量で作ってみることに。ポテチを袋に入れたまま手でぐしゃぐしゃと揉み、なかのポテチをバリバリに割っていきます。こんなとき、日ごろの夫への不満をここぞとばかりにぶつけたり……なんかしてないですよ? あースッキリ。
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【炊飯器からただようポテチ臭】

気づけば予期した以上にバリバリになってしまったような気もしますが、まあいいや。お米にのせて水を入れましょう。炊飯ジャーに山盛りになった粉々のポテトチップスを見つめがら、「これで正解なんだろうか」とまたもや一抹の不安がよぎりますが、えいやっと炊飯ボタンをオン! 私は……笠原さんを……信じる……ッ!!

途中、ご飯の炊ける途中のよい香り……がするかと思いきや、カルビーポテトチップスうすしお味そのものの香りがプンプンと漂ってきます。

【いざ、実食!】

そうしてできた炊き込みご飯はというと、意外なほど普通の見た目! ポテチがシナシナになってご飯と一緒になり、なんとも目立たないビジュアルになっています。いり白ごまを振って全体をまぜ、茶碗に盛りましょう。
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お味はというと……ひと口食べてビックリ! ポテチがじゃがいもになってるーーーーっ!! あのパリパリのポテチがふやけてじゃがいもそっくりの食感になってる! そして驚くほど塩味がしない! 単体で食べるとけっこうしょっぱいポテトチップスうすしお味。それが、まったく塩気を感じないのはどういうことなのだろう。

正直、「うんまーーーーーーいっ!!」と叫ぶというよりは、ひと口ずつ噛みしめながら味を楽しむ感じでしょうか。意外にも上品な味で、くどさはまったくナシ。これがポテトチップスからできているとは思えないほどです。

というわけで、手間をかけずにいつものご飯はひと味ちがう炊き込みごはんに早変わり! 皆さんもときには「ポテトチップスの炊き込みごはん」なんて変わり種もよいのでは?

ちなみに夫に「今晩のメニュー、何?」と聞かれたので「じゃがいもの炊き込みご飯だよ」と答えたところ、「へえ、オシャレだね」とちょっと嬉しそうにニヤニヤしてたけど……嘘は言ってないから、いっか。

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参照元:『笠原将弘の30分で和定食』(主婦の友社)
執筆=鷺ノ宮やよい (c) Pouch
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▼ポテチを砕く作業。けっこうストレス解消になって楽しい

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▼炊飯器に山盛りポテチというビジュアルに一抹の不安がよぎるが……

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▼炊きあがりはいたって普通!! Pouchの記事的にはもう少し波乱があってくれてもよかったんだよ……?

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▼白ごまを振っていただこう。思ったより上品な味で、くどさもなく食べられます

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