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九州特有の柔らかくコシのないうどんが好きだと言えば、なにやら讃岐国の方から「あんなのは邪道だ!」という声が聞こえてくるのが常。とはいえ、あのフニャフニャ麺は生粋の九州人ならずとも時折無性に食べたくなるんだなぁ。

本日ご紹介するのは、昭和59年の創業以来、変わらぬ手法と厳選素材が生み出す絶品築後うどんが人気の「木村家うどん」(福岡県・久留米市)……なのですが、このお店がちょっと変わっていまして。なんと、あの「キムラヤパン」が経営しているとのこと。「?」という人のためにもう一度。このお店、“パン屋さんのうどん屋さん”ですって!

一体どういうこと? 実際に行ってみました。

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◆柔らかうどんの代表格・博多うどんを上回る柔らかさ

西鉄試験場前駅より10分ほど歩くと、“キムラヤ”の見慣れた看板を掲げた工場が見えてきます。そして、この工場の敷地内にある小さな店「木村家うどん」こそ、キムラヤパンが経営するうどん屋。

ここで食べられるのは、関東ではちょっと馴染みのない“筑後うどん”と呼ばれるうどん。博多うどんを上回る柔らかさが特徴の筑後うどんは、福岡県久留米市を中心に広がる筑後平野あたりでは昔からご飯の引き立て役としてお吸い物のような感覚で食卓に並んできたのだそうな。

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◆極上の出汁に包まれて

お店のおすすめはごぼう天うどん(410円)。北海道産昆布と鰹の上品な出汁をたっぷり吸った超柔らかタイプの麺は、ともすれば口に運ぶ前に千切れてしまうほどで、もはや歯要らず。筑後の地下水を使用し、昔ながらの手法で仕込まれた麺が生み出す粘りは、筑後うどん最大の特徴です。

トッピングのごぼう天は出汁を引き立てる香り高さにくわえ、ささがきタイプ・千切りタイプと2種類の異なる食感が楽しめるのも嬉しいところ。

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「素材の味をいかした素朴なうどん」というモットーを存分に感じられる、正統派筑後うどんの店「木村家うどん」。決して派手なわけでも風変りなわけでもありませんが、思わず最後の1滴まで飲み干してしまう、そんなうどんはいかが。

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店舗情報 【木村家うどん】
・福岡県久留米市津福本町1377
・0942-37-2788
・11:00~19:30
・火曜定休

執筆・撮影=井上こん(c)Pouch