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近年公開され話題となった、沢尻エリカさん主演、映画「ヘルター・スケルター」。その原作者である漫画家・岡崎京子さん初の大規模展覧会が、1月24日(土)から3月31日(火)まで、東京・芦花公園「世田谷文学館」にて開催されます。

岡崎京子展 戦場のガールズライフ」に集結するのは、300点以上の原画、および学生時代のイラストやスケッチなど。これに加えて当時の掲載誌の数々、さらには映画版「ヘルタースケルター」らの関連資料までをも完全網羅。

【都市に生きる少女たちのリアルな日常がそこにある】

いわゆる「少女漫画」とは一線を画した、岡崎さんならではの世界観は、ひとことでいえばリアル。そしてだからこそ、読んでいてちょっぴりヒリヒリするんです。

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・主人公に自分自身を投影してしまう、そんな方も少なくないはず
都市に生きる少女の日常、変容する家族像、高度資本主義下における女性の欲望や不安といった時代の現実。日々をサバイブしながら生きる、都会の女の子たち。自分でも気が付かないうちに、羽根が落ちていくかの如くゆっくりとしたスピードで、だけど確実に堕ちてゆく、女の子たち。岡崎さんが描く登場人物たちに自分の姿を投影してしまった、そういった方も少なくないのではないでしょうか。

【名作ぞろいの岡崎作品】

岡崎作品といえばコレ、名作「リバーズ・エッジ」に、1980年代のサブカルチャーシーンを垣間見ることができる、「東京ガールズブラボー」。大切なペットのワニの餌代を稼ぐため、ホテトル嬢として体を売る主人公ユミちゃんが印象的な、「Pink」。

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【関連イベントにも要注目!】

尖っていて、救いが無くて、痛い。なのに強烈に惹きつけられてしまう岡崎作品に、間近で触れることができるまたとないチャンス、これを逃すのはとーってももったいない! そう、記者は思います。

同展覧会はもちろんのこと、関連イベントとして開催される映画「ひなぎく」の上映会、演出家・宮沢章夫さんによるレクチャー「ニッポン戦後サブカルチャー史 岡崎京子特論」もまた、見逃せないッ。詳細は下記公式サイトをチェック、今なお色褪せることのない岡崎作品に会うべくぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。

参照元:世田谷文学館
執筆=田端あんじ (c)Pouch