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イギリスのバンド「ダヴズ(Doves)」のメンバー、ジェズとアンディのウィリアムズ兄弟が新たにスタートさせたサイド・プロジェクト、「ブラック・リヴァーズ(Black Rivers)」。

デビューアルバムがここ日本でも発売されたばかりの彼らが発表したMV、「Age Of Innocence」を観てびっくり。丸いお鼻がトレードマーク、今はなき新幹線0系電車。さらには “竹の子族” “ローラー族” といった懐かしき日本の風景が、全編通して映されているではありませんか……!

【ヴィム・ヴェンダース監督の作品「東京画」をフィーチャー】

ブラック・リヴァーズのデビュー・アルバム「Black Rivers」に収録されているこちらの楽曲、そのMVとして使用されていたのは、「パリ、テキサス」などの名作で知られるドイツ出身の映画監督、ヴィム・ヴェンダース氏が1985年に制作したドキュメンタリー映画「東京画(Tokyo-Ga)」の映像。

【小津作品ファンのヴェンダース監督によるドキュメンタリー映画】

こちらは小津安二郎監督を敬愛するヴェンダース氏が、鎌倉にある小津監督の墓を訪問して、作品「東京物語」で主演を務めた笠智衆さんらにインタビュー。その一方で、「東京物語」の舞台となった東京、その日常風景が展開されている、といった作品です。

【1983年当時の東京が舞台です】

「東京物語」の舞台となったのは、1953年の東京。ですが取材当時は、その30年後にあたる1983年。当然ブーム最盛期であった “竹の子族” “ローラー族” がフィーチャーされていても、全くおかしくないわけで。

【竹の子族&ローラー族ってなあに?】

1980年代前半、東京都・原宿の代々木公園横に設けられた歩行者天国でラジカセを囲み路上で踊っていた彼ら。原色と大きな柄物の生地を多用した奇抜な衣装がトレードマークの竹の子族、そしてロックンローラーからその名をとった、ロカビリーファッション&ダンスでギャラリーを魅了したローラー族。記者は全く世代ではございませんが、もしも自分が当時の若者であったならば、感動してしまうこと必至。もしくは、恥ずかしさのあまり悶絶してしまうこと必至なのでありますっ。

【音楽と映像が見事にシンクロ】

ブラック・リヴァーズのメンバーが一体なぜ、80年代初頭の東京の風景をMVとして取り上げたのかは不明。ですが音とは絶妙にマッチング、異色のコラボを見事、実現させています。

とにもかくにも、まずはその目で確認してみるべし! その当時、海外でも大きく報道されたという日本独自の文化を、良質なロックともにじっくり味わってみて。

参照元: YouTube Black Rivers フェイスブック
執筆=田端あんじ (c)Pouch

▼ローラー族のみなさま、今でもたまに活動されていますよね