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今週19日の木曜日に解禁される「ボジョレー・ヌーボー」。日付変更線の関係で、日本ではフランスよりも一足早く解禁を迎えます。ボジョレー・ヌーボーをちょこっとおさらいしておきますと、フランスの三大ワイン産地のひとつに数えられるブルゴーニュ地方のボジョレー地区で造られる新酒(ヌーボー)という意味です。

ブルゴーニュ地方は、世界で最も高いワインと言われる「ロマネ・コンティ」の産地としても知られています。100万円は下らないロマネ・コンティに対し、1000円〜3000円台で買えるボジョレー・ヌーボーは庶民の味方。この機会にいっぱい飲まなくちゃ! 

ワインといえばチーズというわけで「ボジョレー・ヌーボーに合わせて楽しみたいチーズ」を、南仏トゥールーズにチーズ専門店「Xavier(グザビエ)」を構えるチーズ熟成士のフランソワ・ブルゴンさんに尋ねてみました。

【ボジョレー・ヌーボーに合うチーズ】

ボジョレー・ヌーボーは軽やかな味わいなので、クリーミーで乳脂肪分が高いチーズとの相性がよいそうです。そして、ワインに合わせるチーズは、ワインと同じ産地で作られたものがよく調和するとのこと。

ボジョレー・ヌーボーの産地・ブルゴーニュ地方にほど近く、美食の街として知られるリヨンの「サン・フェリシアン(Saint-Félicien)」や「サン・マルセラン(Saint-Marcellin)」など、バターのように濃厚でクリーミーなチーズとベストマッチ!
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また、乳脂肪分75パーセントという超リッチでまろやかな「ブリアサバラン」や、ナッツのようにコクのあるハードタイプのチーズ「カンタル」といった牛のミルクのチーズを合わせても、おいしくいただけるそうですよ。

個人的には、スーパーでも手に入りやすい「カマンベール」や「チェダーチーズ」に「クリームチーズ」なんかと合わせてもイケる気がします。

【フランスでの「ボジョレー・ヌーボー解禁」の様子】

前述のチーズ熟成士のフランソワさんの話では「フランスにおけるボジョレー解禁は、若い子たちが安いボジョレーを飲んでワイワイ騒ぐ、いわばドイツのオクトーバーフェストのようなもの」だそう。

わたし(記者)は南フランスで暮らして2年になりますが、確かにフランス国内の解禁日は、日本ほどの盛り上がりを感じないような……。

来る解禁日には、ボジョレー・ヌーボーとチーズで家飲みを楽しむ、というのも良さそうですね。せっかくの機会なので「サン・フェリシアン」や「サン・マルセラン」を探してみては? 

取材協力:Xavier
取材・撮影・執筆=sweetsholic (c)Pouch