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[公開直前☆最新シネマ批評・インタビュー編]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画のなかからおススメ作品の出演男女優を直撃インタビューします。

今回、取材をしたのは、2015年の超話題作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年12月18日公開)の主演女優のデイジー・リドリーさんと共演のジョン・ボイエガさんです! 

二人とも『スター・ウォーズ』の新三部作に登場する新キャラクター。オーディションでこの役を勝ち取った二人に、世界中を熱狂させている『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』について、撮影の裏側、『スター・ウォーズ』の思い出などなど、あれこれ聞いてきましたぞ!

【物語】

帝国軍の支配が終わってから30年後の世界。レイ(デイジー・リドリー)は砂漠の惑星で家族を待ち続けています。

ある日、彼女は、ストームトルーパーの脱走兵であるフィン(ジョン・ボイエガ)と出会い、そこからレイは思いもよらない冒険の旅へと突き進んでいくのです。

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【レイとフィンの友情にはフォースの力が動いてる?】

最新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』は、『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』の続きで、シリーズ初の女性主役です! 

そしてなんと『スター・ウォーズ』ではおなじみの、ストームトルーパーの脱走兵が登場するという意表をつく展開です。この映画の物語は、公開まで極秘扱いで詳細はまったく明らかにされていないのですが、二人は劇中、相棒のような関係を築いていくようです。

まずはそこから、デイジーとジョンに聞いてみました。

デイジー「レイもフィンも出会ってすぐに意気投合して、二人はこれまでの人生で築いたことのない友情を得るの。同志のような関係ね。実際、私とジョンもすぐ仲良くなったし、私たちの友情が、この映画のレイとフィンの友情をよりよいものにしているわ」

ジョン「二人の関係はとても興味深いよね。でも二人の関係性はこういうものだと監督やスタッフに説明されたわけではないんだ。

ひとつだけ言えるのは、フィンとレイが出会ったとき、フィンは彼女をスルーして逃げることもできた。でもフィンは彼女の手を取って走るんだ。そこにはもしかしてフォースの力が動いているかもしれないね」

ほほ~、なるほど! 二人が逃げないといけなくなるような何かが起こるようです。そしてレイの冒険はそこから始まるのですね!

【『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』における二人の使命】

デイジーはオーディションを経て大役に抜擢されたとき、人々への影響力の大きさまで考えず、意識したのは最近だと語ります。

デイジー「レイが人に与えるインパクトについては思いもよらなかったです。でも映画って、人生を変えるきっかけになったりしますよね。

この映画のフッテージ映像を見たとき、私のヘアメイクさんが “早く娘に見せたい” と言っていたの。そうやって人に伝わり、影響を与えていくわけだから、今を生きる女性を象徴したり、讃えたりできる存在でありたい。私自身も、レイのようにポジティブなパワーを発信していきたいです」

ジョンはこの映画における自身の使命についてこう語っています。

ジョン「僕からこの映画を通して発信するメッセージは特にないんだ。僕はちゃんと演じることが重要だと思っている。フィンは自分とは違うアクセントで話し、自分とは違うしぐさで演じていく。別人になることがこの映画における僕の仕事。自分じゃなくなるのは怖いけど、誇りに思うよ」

ジョンはプロフェッショナル!『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に出演したことに浮かれず、しっかり自分の足元を見ています。

【デイジーとジョンが大好きな『スター・ウォーズ』キャラは?】

少々、過去に遡り『スター・ウォーズ』シリーズで好きな作品とキャラクターについて聞いてみました。

デイジー「私は『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』が一番好き。好きなキャラクターはイウォークなんだけど、Tシャツやオモチャをよ~く見ると、ちょっとキモい……と思ったりもする(笑)。

あとはヨーダ! ユーモアもあるし、素晴らしいキャラクターよ。人間じゃないのに、ちゃんと命が吹きこまれて実在すると信じさせてくれるところが凄い」

ジョン「『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』が一番だね。これまでのシリーズの最高傑作だと思う。好きなキャラクターはハン・ソロ。SF映画のキャラの中でも素晴らしいキャラクターのひとり。とても人間味があるんだ。

最近では『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でクリス・プラットが演じた役も人間味があったけど。SF映画の中にこういう人間味があるキャラクターがいると、自分を投影できる。彼が走れば自分もそこへ走っている気持ちになり、彼が勇敢なら自分にも勇気がわいてくる。ハン・ソロにはそう思わせる魅力があるんだ」

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【デイジーとジブリ映画は相思相愛?】

『スター・ウォーズ』シリーズは、ジョージ・ルーカス監督が黒澤明ファンなので、その影響が色濃くあるのは有名な話。そこで、二人に日本カルチャーについて語っていただきました。

デイジー「私はジブリ映画が大好きなの。前回の来日でもそのことを話したんだけど、帰国したら、英語吹替え版がリリースされていなかったジブリ映画『おもひでぽろぽろ』の、ヒロインの英語吹替えの仕事が来たの! 大好きなジブリ映画に声の出演ができてすごくうれしかったわ」

そしてジョンはかなりの漫画オタクのようです。

ジョン「日本のカルチャーといえば漫画だね。僕の人格を形成しているのは日本の漫画だと思う。今も読んでいるよ。「NARUTO -ナルト-」とか大好きだ。

特にうずまきナルトはフィンに似ていると思う。すごく夢を持っているけど、それを実践するには力が足りないんだよ。日本のコミックは、力が足りない人を応援するスピリットがあって、そこが好きだね」

最後に『スター・ウォーズ』シリーズは男子人気が絶大だけど『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が初めてのSW体験という女子も多いはず。というわけで、女性へのアピールポイントを教えてもらいました。

デイジー「私が『スター・ウォーズ』のシリーズを見たときはかなり子供だったから、大人になってちゃんと見るのは自分が出演したこの映画が初めて。新しいドロイドのBB-8はかわいいし、人間関係も深いし、アクションもあるし、映画のお楽しみがすべてつまっているから、女性も絶対に楽しめるはずです」

ジョン「この映画が初めての『スター・ウォーズ』でも大丈夫、なぜなら、僕たちと一緒にみなさんも冒険ができるから。そういう体験ができるように映画は作られているんだ。

あとデイジーが演じたレイは、いわゆる誰も止められない強いヒロインではなく、強いけど脆いところもある。ハリウッドで作られる男まさりの女性キャラクターとは違って、男女ともに共感できるキャラクターです」

主要キャストの二人に会って『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』熱は高まるばかり! これまでのシリーズファンはもちろん、これが初めての『スター・ウォーズ』体験でも「大丈夫、楽しめるから!」とデイジーとジョンが言うんだから無問題! 年末年始はSWで盛り上がりましょう!

取材・撮影(2ショット写真)・文=斎藤 香(C)Pouch

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『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
(2015年12月18日より、TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー)
監督:J・J・エイブラムス
出演: ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、アダム・ドライバー、デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、オスカー・アイザック、ルピタ・ニョンゴ、アンディ・サーキス、ドーナル・グリーソン、グウェンドリン・クリスティー、アンソニー・ダニエルズ、ケニー・ベイカー、ピーター・メイヒュー、マーク・ハミル、マックス・フォン・シドーほか
(C) 2015Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved
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▼スターの来日といえば、やっぱり衣装が楽しみですよね。今回デイジーが着ていたのは、Antonio Beradiのドレス。
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▼記者会見 ドレス:Mary Katranzou(メアリー・カトランゾー)、靴:クリスチャン・ルブタン
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▼ジャパンプレミア トップス、スカート、ジュエリー共にシャネル、靴:ジミー・チュウ
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▼「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」予告編

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