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東日本大震災発生から、今年で5年。東北地方を襲った甚大な津波の光景は、今なお、私たちの脳裏に焼き付いています。

海のそばで暮らす者にとって、津波という災害は決して人ごとではありません。

本日みなさまにご紹介するのは、太平洋に面し、南海トラフおよび相模トラフにも面した街、鎌倉市が制作した、鎌倉市津波シミュレーション動画『鎌倉で津波から生きのびる』。

【津波被害を実感として感じられる作品です】

もし津波が鎌倉に襲来した場合、どのような被害が起きるのかを、市内4カ所をポイントにコンピューターグラフィックで再現。具体的な避難をイメージすることができるほか、津波発生のメカニズムや想定される地震と津波の到達時間などを詳細に、わかりやすく、教えてくれる1本です。

【この言葉を覚えておこう】

「海から離れ 高いところへ 足で避難」

同作において何度も何度も繰り返されるのが、この言葉。

これは冷静なときであれば「当然でしょう」と思えるようなことなのですが、いざ災害に直面すると、人はこういった単純なことすら忘れてしまいます。だから、動画を観て繰り返し聞くことで、この言葉そのものを体に染み込ませておきたい。こういったことがいざというときにきっと、役に立つに違いありません。

【迷うことなく、一目散に逃げよう】

ジェット機並みの速度で押し寄せてきた津波は、地上奥深くまで入り込んで、引き波と侵入を交互に繰り返しながら、何度も何度も襲ってくる。抵抗しようにも、人間は津波の前では無力。ただひたすら、逃げるしかない。

しかし鎌倉市を津波が襲うまでの時間は、最短で8分。この短い時間の間にどこへ逃げるか。この選択が、あなたの生死を分けることになるのです。

【避難できる場所をしっかり覚えておくことが大切】

平地の多い鎌倉市は、緊急避難場所として津波避難空地および津波避難ビルを指定しており、これがどこにあるのか、どうやって行くのかを知っておくことが、いざというとき重要になります。鎌倉にお住まいの方はもちろん、観光へ行く前にしっかり、確認しておくといいかもしれませんね。

【視聴者の声】

「非常に分かりやすくまとめてあり、かつ、脅威の大きさと深刻さを伝えるにあたって表現を濁さず、かなり遠慮会釈なく、ありのままを伝えている感じがする」

こちらは動画をご覧になった方の言葉。「配慮がない」といったコメントも見受けられましたが、個人的にはこれくらいリアリティーがあったほうが今後のためにも良いのではないかと思うのですが、さてみなさんはどう思われるでしょうか。

【恐怖を感じることは否めません】

東日本大震災当時の津波の映像、そして鎌倉市が作成した津波の映像に、恐怖を感じる方も少なくないことでしょう。実際記者(私)も、観ていて鼓動が速くなってしまったもの。

しかしだからこそ、震災から5年経ったことで緩んでいた気持ちが、引き締まる

「いつか」が「あと数秒後」に来るかもしれない。「自分が住む土地の避難経路やハザードマップを改めて確認しておこう」と強く思える動画となっておりますので、お時間のある際にぜひ、ご覧になってみて。

参照元:鎌倉市YouTube/鎌倉市公式チャンネル
執筆=田端あんじ (c)Pouch

▼今後のために観ておくべき1本※津波の映像が流れます