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4年後に迫った、2020年東京オリンピック・パラリンピック。

外国人旅行者が多数来日するこの時期に合わせて、経済産業省では7月4日、駅や施設にある案内用のマーク「図記号(ピクトグラム)」を「日本人だけでなく、外国人旅行者にも分かりやすい内容に」という意向のもと、日本工業規格(JIS)で定めている標準的な図案の見直し案を発表しました。

NHKニュースによると、この日発表されたのは、現在ある140種類のうち温泉マークなどを含む70種類のマークの見直し案。そのほか40種類のマークを新しく加えるとし、デザイン案が発表されています。

【「温かい料理を出す」と誤解されるおそれ】

温泉マークといえば、3本の湯気が立ちのぼっている、日本で暮らす者にとってはおなじみのあのマーク。

記者(私)としてはアレで十分わかりやすいと思っておりましたが、「東京新聞」の報道によれば「温かい料理を出すレストランと誤解される」可能性があるそう。そこで、新しいデザイン案として入浴している人を加えたマークが検討されているそうです。

また観光案内所を示す「?」のマークは意味が伝わりにくいという指摘があるそうで、インフォメーションの頭文字の「i」をかたどったデザインが、見直し案として出ているようです。

【新たに「祈とう室」「無線LAN」マークが加わるかも】

そして、今回新しく「図記号」に加えるべく審議が検討されているのが、最近商業施設などで増えている「無線LANが利用できる場所」や、宗教上の祈りをささげるための「祈祷(きとう)室」のマークなど。

祈りをささげるための「祈祷(きとう)室」は、多くの日本人にとっては馴染みのない場所。けれども、オリンピックともなれば世界各国からありとあらゆる宗教の人が集まるんですもの、たしかにこれは必要かもね!

【ツイッターの声】

Twitterでは「温泉マーク」について関心を寄せる方が多く、様々なつぶやきが投稿されていました。

「温泉マークは残して欲しい」
「温泉マーク好きなのに外人にはわからないから変えまーすとか どこが日本の文化を尊重してるんだ」
「温泉マークの下に “Onsen” の文字を足せば良いだけじゃないかな〜」
「釜茹での刑場だと思われるからこれはあまり良くない」
「この湯の終わり・・・」
「父、母、子 混浴で〜す♡」
「うる星やつらの温泉マークはどうしたら!」

中には「顔に見える」という方がチラホラいるようで、確かにじっと見ていると……「頭に3本の毛が生えた人」に見えるかも! 

……というか、一度そう見えてしまったら、もう温泉マークに見えなくなっちゃったよ〜!

【五輪に向けて街はどう変わる?】

今回の見直し案は、すでに7月7日から検討会議が始まっていて、今年度中に結論をまとめる方針だそうです。

また、今回のマーク変更は、駅や建物などの街中で使われる「案内マーク」についてのものなので、印刷物などに使われている「地図記号」とは別のお話のようです。とはいえ、公共の交通機関等ではJISによる案内用図記号を活用しているケースが多いため、街が変わって行くことは、ある程度予想できるものがあります。今後の変化を見守っていきたいですね。

参照元:経済産業省NHKニュースTwitter検索「温泉マーク」東京新聞
執筆=田端あんじ (c)Pouch
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